今や世界中で知らない人はいないと思われる「ギネス記録」。
なぜこの世界一の記録に「ギネス」という言葉がつくのか、
疑問に思ったことはありませんか?
一体、ギネスって何?
実はそこには、素晴らしい物語が潜んでいるんですよ!
ビジネスを進める上でも、良い視点が得られる物語ですので、
その内容を、ここで紹介したいと思います。
豊かな発想を実現するための、ひとつの知識として、
読んでいただければ嬉しいです。
ギネス記録の名前の由来は?
ギネス記録の「ギネス」は、ビール(ビール会社)の名前です。
アイルランドに数あるビール醸造所のひとつ、ギネス社が生産販売している、
黒ビールの「ギネス」が、ギネス記録という名前のルーツなのです。
アイルランドやイギリス本島には、多くの地ビールの醸造所があり、
地元の人に愛されているのですが、そのローカリズムの中にありながら、
ギネスは大きな世界ブランドに成長しているのですね。
ここ日本でも、各地にある「アイリッシュパブ」で、
ギネスビールを楽しむことができます。
極東の島国の日本でも、ギネスビールが知られるようになってきたのは、
実は、ギネス記録と、それを記載したギネスブックのお蔭なのですよ。
まだピンときませんよね?
では、このギネス社の発展のきっかけとなったギネスブックは
どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?
それは、些細な議論(口論?)から始まりました。
では、その歴史を次項で紹介していきます。
ギネスブックが誕生した!
時は、1951年。
当時、ギネス醸造所の代表者であった、ビーバーさんという人が、
仲間と狩りに行った時のことです。
「はて、世界で一番はやく飛ぶ鳥は何だろう?」
という話題になりました。
「俺は、ムナグロだと思う」
「いやいやそれは違う、ライチョウのほうが速いさ」
といった議論が繰り広げられましたが、結論は出ずじまいでした。
普通はここで「???」のままで終わるのですが、
ビーバーさんは別の視点からこの議論をとらえました。
ビーバーさんの頭の中で、
- 世界一の記録を集めた本を作ると面白くて話題になるぞ
- その本を、ビールを卸している酒場に配ると、
本の内容が、酒の肴になって、話が弾むだろう - すると、ギネスビールの杯が進むに違いない!
というストーリーが描けたのです。
そしてこのストーリーを、ギネスワールドレコードブックという本にして、
具体化させたのです。
これが、ギネスブックの誕生となったわけです。
聞いてしまうと、「ああなるほどね」かもしれません。
しかし、
鳥の飛翔速度から、ギネスビールの販売量アップまで、
かつてなかった切り口でアイデアを展開し、それを実現させたところが、
ビーバーさんの素晴らしいところですね。
ついでながらですが、
上で紹介したギネス的発想で成功した企業として、
タイヤのミシュランがあります。
レストランガイドで有名なミシュランブックを
発刊しているので、ご存知だと思います。
これは、
- 全ヨーロッパの美味しいレストランを紹介する
- では、「食べに行ってみようか~」という人が現れ、車で出かける
- すると、タイヤが減って、交換需要が生まれる
というストーリーですね。
ギネスビールの成功に思う・・・
ここで、ギネスとミシュランに共通する、重要なポイントが
いくつかあることに気が付きます。
自社製品の販売に結び付く、効果的なマーケティングと
ブランディングを編み出したことは、もちろん最大の共通項であり、
素晴らしいことです。
でも、それ以前に、どちらもベースとなる
高品質な商品を持っていたのです。
オリジナリティの高い、こだわりの商品です。
これが欠落していれば、何をやってもダメだっただろうと思います。
そして、ブランドの浸透と販路の拡大が、
さらにその品質向上を加速させていくんですね。
上向きのスパイラルが回り始めて、その結果として
現在のポジションを不動のものにしたわけです。
良いものを持っていて、ユニークなきっかけを見つけることができれば、
爆発的に成長できるという、好例だと思います。
「良いもの」を広義でとらえれば、人に喜んでもらえること、
すなわち、良質なサービスと言ってよいでしょう。
良質なサービスと、柔軟な発想が揃えば、無敵になる!
これが、本記事で言いたかった核心部分です(^▽^;)
最後に
実は、
個人的にギネスビールには、特別な思いを持ってます。
仕事で年に一度、イギリスで監禁(笑)される期間があったのですが、
そこでの最大の息抜きが、ギネスビールだったのです。
現地で飲んだ、新鮮なスタウトギネスの味が忘れられません!
それがギネスというブランドに興味を持つことになる
きっかけとなりました。
さて、有難いことに、アイルランドの片田舎の、
小さなブリュアリーで作られていたギネスビールを、
今日、普通に日本で楽しめる、という不思議な事実があります。
その理由に思いをはせると、素敵な物語と教訓が潜んでいたことが
わかってきましたよね。
それがますますギネス記録の、偉大さを感じることになりませんか(*^^)?
ということで、
私も完全にビーバーさんの思惑にはまり込んでいるひとりです。
その発想の偉大さに敬意を感じつつ(^o^)
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
記事内容で、わかりにくところがあれば、この下の「コメント記入欄」よりお尋ねください。ご意見・ご感想も大歓迎です。お気軽にお寄せください。
また当ブログ管理人の好きな「のりもの」関係の記事は、トップページ最上段に目次ボタンがあります。よろしければ、そちらから他の記事もどうぞ!
この記事と関連の深いページはこちら
こんばんは、大変勉強になりました。いつかきっと使えると思います。また忘れづらい内容と思います。こんな凄い内容が2014年から眠っていたなんて、「アピール不足です」
ギネスがビールで、ランク付けのミシュランが、タイヤだったなんてびっくりです。
インデックスの順番が、項目の少ない順にするとか、スクロールしなくても全体を見渡したいですね。
リキマルさん、こんにちは。
埋もれている記事を掘り起こしていただき、ありがとうございます。雑談ネタにでもご使用ください。
この記事は、自分でも「いい内容だなぁ」と思うのですが、あらためて見てみると愛想のない記事ですね^^;
アピールも考えてみます。ありがとうございます。