ママチャリカテゴリーの自転車で、ポピュラーなサイズと言えば、
26インチと27インチが挙げられます。
数字上は、わずかに1インチだけの差ですが、それぞれのサイズの持つ
メリットやデメリットがあります。
自転車購入に際しては、ふたつのサイズの持つそれぞれの特性を知って、
より自分に適したサイズを、選ぶようにしたいものです。
両者の何がどう違うのか?
その違いについて、まとめてみました。
全体像
まずは、全体像を分かりやすくつかむために、
26インチと27インチの違いを、一覧表にまとめてみました。
大きく4つの項目に分けてみましたので、
以下に項目ごとに説明していきます。
1. 基本仕様に関すること
そもそも、26インチとか27インチとか言うのは、何のサイズかというと、
タイヤ(厳密にはリム)の外径のサイズです。
自転車の大きさ(フレームの大きさ)を言い表すサイズでは
ないんですね。
では、この基本仕様について、小項目ごとに説明します。
適合身長
140cmとか150cmとかは、あくまで一般的な指標だと思ってください。
実際には、自転車の設計の違いにより、この範囲は変わります。
購入時には、現物の自転車にまたがって、自分に合っているかどうかを
自らの足や手の長さで確認することをおすすめします。
車輪外径
これは、標準的な太さのタイヤ(1と8分の3)を装着したときの、
ホイールの外径です。
外径では4cmしか変わりません。
比率にすると、わずかに6%ほどです。
車輪1回転で進む距離
これは、外径に円周率(3.14)を掛けた数字です。
ここで、注意していただきたいことは、
27インチは、26インチより良く進むということではない
ということです。
ペダルの回転数と、ホイールの回転数(進む距離)は、
乗りやすいように、ギヤレシオで調整されており、
ホイール径と進み方は、かならずしも比例関係とはなりません。
2. 走行特性に関すること
ここでは、優れているほうを「〇」としています。
その差は、いずれも僅かで、しいて優劣をつけた感じです(^▽^;)
取り回し
車輪径の小さい26インチのほうが、取り回しは楽です。
荷台などの位置も下がりますので、後ろかごや子供乗せも使いやすくなります。
直進安定性
これは、慣性モーメントという力がたくさん働く27インチのほうが優れます。
スピードが速くなるほど、その差は大きくなります。
ちなみに、タイヤの転がり抵抗は、26インチと27インチではほとんど差がありません。
転がり抵抗は、空気圧によって大きく左右されますので、正しい空気圧で使用することが何より重要です。
加速性能
発進時や、登坂時のペダルの軽さの事です。
これは、ホイールの重量に比例しますので、軽い26インチのほうが優れます。
3. タイヤ特性に関すること
26とか27とかのサイズの差は、イコール、タイヤの径の差です。
両社のタイヤ特性には、若干の違いがあります。
寿 命
27インチのほうが勝ります。
同じ距離を走るのに、接地する回数が減るからです。
どの程度の差かというと、車輪外径の差(約6%)程度なので、
誤差の範囲内ですね。
種類の多さ
かつては、26インチの品揃えが圧倒的に良かったのですが、
現在は中国製タイヤに席巻され、品種も大幅に減りました。
逆に27インチは、自転車本体も増え、品種も充実してきています。
今は、両者のタイヤやチューブの種類に差はなくなっています。
タイヤ価格
これも、一概に決めつけることはできません。
タイヤの仕様によりけりになりますが、同じ仕様で比べれば
27インチのほうが、やや高い傾向にあります。
互換性のあるタイヤサイズ
まず、重要なポイントとして、26インチと27インチのタイヤに
まったく互換性はありません。リムの大きさが違います。
ホイールごと交換するという手段も、ブレーキやドロヨケなどの
他の部品との干渉があり、実質上、不可能です。
26インチは、ツーリング用タイヤ規格でもありますので、
650A×35や、650A×38といったツーリングタイヤと互換性があります。
また、27インチはグローバルなサイクリングタイヤ規格なので、
選択肢は少し広がります。
27×1 1/4や、27 × 1 1/8といった、細くて軽量なスポーツ用タイヤが
装着できます。
26インチも、27インチも、タイヤを交換する時は、
チューブもセットで交換することが、お約束ですよ(^_-)-☆
おすすめの用途
上記で挙げてきた内容から、それぞれのインチに向いている
用途について、一般的な項目をあげてみました。
ご参考にされてください。
私見ですが、26インチか27インチかの選択においては、
身長や足の長さで決めるのではなく、
目的とする用途で決める
のが良いと考えます。
実用的な用途には、26インチ。
具体的には、買い物、荷物・子供さんなどの運搬が
主体となる用途です。
移動を重視するなら、27インチ。
通勤や通学で、そこそこの距離(3km以上くらい)を
走るのであれば、車輪径が大きいほうが優れます。
以上、お役にたてれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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はじめまして。
片道四キロほどの通勤ですが、
電動自転車にしたら速さや
ラクになるかな、と思っています。
これもまた27を選ぶべきでしょうか?
その場合、あさひ等で買うべきでしょうか?
としさん、ご質問有難うございます。
あくまで、私の個人的な考えですが、
片道4kmであれば、よほどアップダウンがない限り、
電動自転車でなくても、いいと思います。
電動のアシスト力は、速度に反比例して少なくなり、
時速24km/hでゼロになるので、あまり早くならず、
むしろ、車体が重いことが苦痛になります。
27インチの、シンプルで車体の軽いモデルが
4kmの快速通勤には、向いているのではないでしょうか。
ご購入は、「あさひ」ならば正解です。
あらゆるメーカーの自転車を買うことができますし、
アフターサービスもいいです。
店員さんも、教育ができていて、信頼できる人が多いです。
あさひで再度、相談されるのも参考になると思いますよ。
車重がキーなのですね!
ご返信いただきましてありがとうございました。
としさん、
どういたしまして、です。
私でわかることならば、何でもお答えさせてもらいますので、
また、疑問点など出てきましたら、遠慮なくお尋ねください。
今晩は、かげさんママチャリで内容が難しくないですか。マクロ的に言えばすべて納得が出来ますが。(でも記事にするならこの程度は‥ ですね。)
文中転がり抵抗が出て来ますが、悪路の走破性も含めた転がり抵抗でしょうね、きっと!
ここからは、じじいのつぶやき程度に読んで下さいね。ママチャリに関係ないし~ 余計難しいし。
かげさんならご存知でしょうが、転がり抵抗はゴムの変形によるところが殆どです。真空中での測定は実用的でないから、タイヤの投影面積や形状から受ける空気抵抗、スポークの空気抵抗も入れましょう。
でも抵抗のほとんどは、タイヤの接地面の変形と★そこへかかる荷重の影響です。路面が平らであれば、タイヤの大きさ・太さはほとんど関係ありません。むしろ同空気圧なら多分太いタイヤが有利と思われます。(空気抵抗は別ですよ)★転がり抵抗を減らす為に、空気圧を上げ過ぎると、グリップが悪くなるから危険ですね。乗り心地も悪いし。
そして記する内容が成立するのは、スタンディングウエーブ現象が始まる前のお話です。
★ここが大事!タイヤに合った空気圧で乗りましょう!! 記事中修正個所も全くありません。
リキマルさん、こんにちは。
いつも適切なアドバイスと、ご指摘をいただきありがとうございます!
とても、参考になります。
転がり抵抗については、勉強になりました。
タイヤには物理的にいろいろな力がかかるので、単純に27インチがいいですよ、というのはちょっと無理がありますね。
訂正方法を考えてみます。
>★ここが大事!タイヤに合った空気圧で乗りましょう!!
まさにココが大事ですね!
これも記事に追記します。
ありがとうございました!
今晩は、アンペリディクタブル ストーリー(家族のカタチ)のロフトの壁にいつも掛けてあるバイク、BASSO-かげさんの好きなイタ車だそうですが、(ママチャリでなくてごめんなさい)カーボンフレームも使っているとか?どんなバイクか、簡単に教えて頂けますか
今日も見ました(あ、もう昨日だわ)ellieさんの歌も「いい」ですね。
リキマルさん、こんにちは。
BASSOですが、イタ車でありながらドイツ車の趣のあるバイク、という印象でしょうか。
言い方を変えれば、デザインや華麗さではなく、品質や堅牢さに重きをおいて作られているバイク(フレーム)といった感じです。
とりわけ、カーボンモノコックのフレーム作りにおいては、欧州でも先駆者的メーカーであり、常に高い評価を得ているブランドです。
元プロレーサーのBASSOさんが、自分の理想を実現するために、兄弟で立ち上げたブランドであることも、よく話題にあがってました。
BASSOにはまったく乗ったことはないのですが、クルマで言えばジュリエッタのようなキャラクターを持つ自転車かな、と想像したりしています。
表がわかりやすかったです!
子供乗せの自転車を買うつもりで選んでいる最中ですが、
昔から26がどうも好きじゃなくて27インチに乗ってきたので悩んでいます。
(私は女性で標準身長ですが)
今は、1日に子供を背負って7kmくらい、1人で5〜10km走っています。
27でも子供乗せが出来ないわけじゃないけれど、
ネット販売で安いセット品があるけれども、やはり26だけですね。
あさひが最近自宅近くに出来ました。新しいお店だけど店員さんがしっかりしていて驚きましたが、なるほどでした。
まりささん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
>今は、1日に子供を背負って7kmくらい、1人で5〜10km走っています。
おおお、これはかなりの移動距離ですね(@_@)
安全性を再優先で考えれば、やはり子供乗せ専用自転車がおすすめです。
ただ、子供乗せ自転車になると、一気に車輪径が小さくなってしまって、まりささんのように距離を乗る方には、走行性能上やや物足りなくなるかもしれません。。。
となると、消去法でやっぱり26インチですかね~
26インチは、なにかとツブシのきくサイズなので、実用価値はとても高いサイズです。
あさひさんとも、しっかり相談されて、いい自転車サイズを選ばれてください!
ご返信ありがとうございます。
子供乗せ専用自転車はすごく車輪径が小さいですね!とても物足りないと思います。
27シティサイクルの他は、MTBに乗ってガツガツこぐのが好きでした。
子供をおんぶするのは自分の体に体重が重なるけれど、チャイルドシートに乗せてこぐのはまた重さの感覚が違いますよね。(山登りする人と比べたら、背負うのに10kgだからまだまだ序の口な重さです。笑)
消去法、間をとって、という案をいただき、ありがとうございました。そうですね、あさひさんでじっくり見せてもらってから、考えようと思います。
まりささん、こんにちは。
自転車に荷物を載せる時は、重心が低いほど安定するんですね。なので、子供乗せ自転車は車輪を小さくしているわけです。
まりささんの場合は、最も重心が高い状態(おんぶ)で乗りこなす技量をお持ちですので、チャイルドシートにしただけで、かなり機動力はアップすると思います。
27インチでも、いけるかも^^?
(万が一のことを考えて、ヘルメットは必ず被らせてあげてくださいね)
そのあたりも、ぜひぜひ、あさひさんとも良く相談されてくださいね。
はじめまして。
中学生になるね娘の自転車のことで質問させていただきます。
娘は今まで殆ど自転車に乗ったことがありませんでした。
少し前に10歳くらいの子が乗るようなサイズの自転車で何とか乗れるようになったばかり。
そして、中学入学を機に家にあった兄のお古自転車を乗るように主人から言われてしまいました。
その自転車は27インチ。
娘の身長は143センチ。まだ成長期は迎えていませんが、毎日ではありませんが部活などですぐにでも1キロくらいの距離を自転車で登校する機会もあるでしょう。
先日、練習したところ、片足の爪先がやっと着く程度なのでかなり危なっかしいのです。
練習しだいで27インチに乗れるでしょうか?
さつきさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
自転車はバランスの乗り物で、そのバランス感覚は、乗れば乗るほど向上します。
このバランス感覚が、じゅうぶんに鍛えられるまでは、両足の足の裏が地面にべったりとつく高さが安全です(バランス感覚が良くなれば、つま先が着く程度でも問題ありません)。
身長が150cm程に伸びれば、サドルの位置を最下部まで下げれば、27インチでも両足は着くはずです。
よって今回は安全性を重視して、いきなり27インチの自転車で練習(通学)することは避け、サイズの小さな自転車で練習を繰り返すことをおすすめいたします。
時間の問題で27インチにも乗りこなせるようになりますので、それまではじゅうぶんに注意されて、安全最優先での自転車利用をされてくださいね。
ご丁寧な返信、ありがとうございます。
練習すれば大丈夫なのですね。
私自身、155センチの身長で、足裏べったりとはいかないまでも普通に停車していられるものの、降りるときにヨイショとなるくらい。
娘も友達に相談しているようで、今度友達の26インチの自転車で一緒に練習するそうです。
26インチがスイスイ乗りこなせるようになったら27インチで練習し、問題なく乗れたら部活動参加時に自転車で行くようにしたいと思います。
ありがとうございました。