自転車のチェーンの洗浄って面倒なものですよね。
面倒だからつい「ウエスで汚れを拭き取って、注油して終わり!」という流れになってしまいますが、これではチェーンのコマの内側がきれいにならない・・・
これを解消すべく登場したのが、チェーンクリーナー(チェーン洗浄機)という装置です。
さてこのチェーンクリーナーなるもの、どの程度の実力があるのでしょうか?
実力のほどを確認するため、ロードバイクのチェーンで検証してみました。
チェーンクリーナーの動き
洗浄に使用したチェーンクリーナーは、フィニッシュライン製の「プロチェーンクリーナー」というものです。
これは1年ほど前に、友人のすすめで購入したものです。
結構しっかりした装置なので、逆にそれが手軽さ感を薄くしてしまって、これまで放置してました^^;
あらためて引っ張り出して眺めてみると、なかなか良くできたモノです。
このチェーンクリーナーは、チェーンを洗浄油の中にジャブ浸けして、3つの回転ブラシと2つのスクレイパーによって強力に洗浄するという本格的モデルです。
なので、洗浄油とセットでないと機能しませんが、洗浄油は自前で調達しなければなりません。
今回洗浄油として使用したのは、ペドロス製の「バイオディグリーザー」です。
溶剤成分を含まず、水で洗い流すことのできるすぐれものです。
では最初に洗浄の様子を2分40秒の動画でご覧ください(音も出ます)。
なかなかいい感じですね^^
では次から洗浄効果や各部の構造についてもう少し詳しくレポートしてみます。
実力を検証
洗浄効果は予想以上に高かった、というのが率直な感想です。
まずは今回洗浄したロードバイクのチェーンのビフォーの状態です。
外側
内側
2~3ヶ月は掃除していないので(注油は時々)、それなりに汚れている状態です。
アフターの状態です。
チェーンクリーナーに通しただけの状態で、まだ拭き取りはしていません。
外側
内側
油汚れが落ちていることはもちろんですが、チェーンのコマの内側のコテコテ部分もスッキリときれいになりました。
あとはチェーンのディグリーザーを拭き取って、注油をすればチェーン掃除は完了です。
洗浄後のディグリーザーの状態です。
横から
上から
ほとんど墨汁状態ですね(汗)
ディグリーザーはウエスに染み込ませて廃棄しました。
ディグリーザーを捨てた後のチェーンクリーナー内部です。
真っ黒なスラッジが下に溜まっていて、ちょっとびっくりです。
チェーンクリーナーのケース下部には鉄粉キャッチ用の磁石が付いているのですが、ここにもヘドロ状の汚れが溜まっていました。
いやー、落ちるもんですね。やはりジャブ浸け洗浄の効果は高いものがあります。
今回は初めての使用だったので、少しギクシャクしながらの作業となりましたが、慣れると予想以上に簡単にできることがわかりました。
チェーンクリーナーの構造
構造はシンプルで、以下の3つのパーツで構成されています。
この3つの回転ブラシと2つのスクレイパーの間を、チェーンが通って行きます。
ブラシの毛が強制的にチェーンのコマの内側に入れられるわけですね。
これはスクレイパーの部分です。
2種類のスクレイパーには、樹脂製の柔らかいハネがそれぞれ8対付いていて、チェーンサイドの汚れをブリブリブリッと掻き落としていくんですね。
このハネがディグリーザーも掻き落としてくれるので、床にはほとんど洗浄液が落ちてくることはありません。
床の状態のビフォーアフターです。
ビフォー
アフター
チェーンクリーナーと並んで重要なことは、溶剤に何を使うか?です。
おすすめは、石油系の有機溶剤を含まず水で洗い流せるものです。
その点ペドロス製のディグリーザーはすべてソルベントフリーで、環境にも配慮された製品が揃ってます。自信をもっておすすめできますよ。
チェーンクリーナー使用後も、水洗いするだけで隅々までさっぱりときれいになります。
参考までに、今回使用したチェーンクリーナーやディグリザーの価格情報のページにリンクを張っておきます。
◆フィニッシュラインチェーンクリーナー(アマゾン)
◆フィニッシュラインチェーンクリーナー(楽天市場)
●ペドロスディグリーザー(アマゾン)
●ペドロスディグリーザー(楽天市場)
上では代表的なネットショップのアマゾンと楽天をあげていますが、上記以外のショップでも各種販売されていますので、お好きなところで簡単に入手できるでしょう。
セットで買うと5000円ほどの出費になりますが、チェーン洗浄の楽しさと効果を実感すれば、価格なりの価値はあると思います。
まとめとして
食わず嫌いでやや敬遠気味だったチェーンクリーナーですが、実際に使ってみると期待以上のものでした。
実は日頃のチェーン洗浄は、別の方法でやっているんですね。
その方法については、こちらの記事に書いてます。
↓ ↓ ↓
自転車のチェーン洗浄!マル秘おすすめ方法を動画で紹介!
ここで紹介している方法でもチェーンはきれいになるのですが、そのぶん周辺を汚してしまう傾向があります。
その点、チェーンクリーナーは密閉式なので汚れは本体内に閉じ込められます。
カタカタとメカが動いてみるみる汚れが落ちていく様子が、スケルトンな本体を通して目視できるところもいいですね~。
上手に扱うと、手もほとんど汚さずにすむと思いますよ。
結論を無理矢理ひとことで言うと、チェーンクリーナーというものは、3K作業的なチェーンメンテナンスに新たな喜びを付加する機器ではないでしょうか(笑)
今回はロードバイクのチェーンで検証を行っていますが、チェーンクリーナーが本領発揮するのは、マウンテンバイクなのかもしれません。
ドロと油にまみれた悲惨な状態のチェーンであっても、ものの数分でスッキリと洗い上げることができます。
車に積み込む前にぜひやりたいメンテですね。
最後にひとつ注意点を。
このチェーンクリーナーですが、外装式変速機の自転車でないと使うことができません。チェーンのたるみを利用するからです。
なので、内装式変速機もしくは変速機なしのママチャリには使えません。
また、フリーがギヤクランク側にある電動自転車も要注意です。ペダルを逆回転させてもチェーンはフリーによって空転してしまいます。
この場合は、後輪を浮かせることのできるスタンドが必要になってきます。
ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクは、まずもって外装変速機仕様ですのでだいじょうぶです。
このカテゴリーの自転車を持ってて楽しくメンテしたい方は、チェーンクリーナーもアイテムに加えられてはどうでしょうか?
以上、ご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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ご無沙汰してました。
私はショップに勧められたペドロスのチェーンマシンを使ってます。
これはプーリーケージに引っ掛けられるのでとても楽で良いですね。
洗浄剤に関しては、最近チェーンをシルテックコートに替えたため、シマノの言いつけを守って中性洗剤で洗ってますが、洗浄力は今二つくらい(チェーンルブが少し粘性のあるトロリタイプなので尚更です)。
なのでシルテックコートでも使えるものをメーカーに問い合わせながら探したところ、最近ヴィプロスのグーキンαという洗浄剤に行き着きました。
導入はこれからなので、使ったらまた報告させていただきますね。
yoshimotoya120さんお久しぶりです、といつも言っているような気が(笑)
ペドロスのチェーンマシンはいいですね。コンパクトだしリヤメカに引っ掛けられるし、上フタの開閉も楽ちんそうですね!
シマノのシルテック加工チェーンは使ったことはないのですが、とても魅力的ですね。
画期的であるがゆえに、メンテナンス、錆やホコリ、寿命、伸び、軽さ・・・などなど不安部分もあり、製品に対して興味津々です。
シールタイプのモーターサイクル用チェーンは、脱石油潤滑を実現していますが、自転車のチェーンもだんだんとそうなってきましたね。
>導入はこれからなので、使ったらまた報告させていただきますね。
→ありがとうございます。楽しみにしています!
雨ばかりで走れない日が続きますね。
ペドロスのマシンはその上蓋が今ひとつ残念なんですよ。
洗浄剤を入れる穴が(入れやすいように)少し漏斗状になってるため、水洗いなどしてもどうしても中に残っちゃうんですね。
今はアメリカ本社のカタログからは落ちててブタさん型マシンだけ掲載されてるんですが、さてはこの上蓋のクレームが多かったのでは?と睨んでます^_^
シルテックコートは流石に良いと思いました。
交換した後そのまま200kmくらい走ってからやっと注油しましたが、このままズッといけるんじゃないかと思えるほど実にスムーズでした。
あ、そうそう、ザバスの報告しそびれてましたが、その後近所の生協やツルハ(ドラッグストアチェーンです)でも店頭に並ぶようになり、当然ながらミニストップよりも安く買えるので助かってます。
ただワタシの場合、ザバス飲むと程なくしてお通じがくるものですから、ライド前には飲まないようにしてますF(^ ^;)
yoshimotoya120さん、こんにちは。
なーるほど。ペドロスマシーンは今なお進化中なんですね。
フィニッシュラインマシーンは、チェーン洗浄能力に関しては満足できるレベルですが、必ずといってよいほどチェーンが外れてしまいます。
ぜひとも「リアメカフック」形式に改良して欲しいです。。。
シルテックに関しては、後輩が6ヶ月間ノーメンテで走ってましたが、何も不具合を感じなかったと。恐るべしシマノテクですね。
早く試してみたいです。
ザバスプロテインは、扱い店も増えたし扱い期間も長くなったようですね。入手に困ることがなくなりました。
最近は自転車トレーニング時以外でも、清涼飲料水的に愛飲していますが、私は快調です^^;
プロテインはお腹がゆるくなる方が結構おられるみたいですね。
これもプロテインのタイプによってガラッと症状が変わるようですので、ご無理のない範囲でいろいろと試されてみてください!
以前から疑問に思っていますが、チェーン掃除のメリットが判りません。
キレイにはなりますが、走りが軽くなるとか寿命が長くなるとかのメリットがあるのでしょうか?
気持ちの問題が大きいような気がしてあまり実行する気になれません。
FFさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
チェーンにとって最も重要なことは「油分を切らさない」ということです。
雨天走行後などに油分が切れている状態で使用すると、急激に腐食(サビ)と摩耗が進みます。
油分さえキープできていれば、掃除をする必要はないと言えます。
私が掃除をしたくなるのは、その油分が原因となってホコリを呼び、黒く汚れてくるからなんですね。
汚れてくると気になるので、まあ、気持ちの問題的なところもあります^^;
最近ではチェーンの素材そのものに潤滑性能を持たせたものもありますね。
この手のチェーンでは給油や掃除は、ほぼ何もしなくてもよくなってます。
使っているチェーンの特性や、使用環境などで掃除の必要性は変わってきます。
状況に応じて適切にメンテナンスの有無を判断していけばオーケーだと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。
チェーンクリーナーで掃除してみたくなりました。
ディグリーザは灯油や家庭用洗剤(マジックリン等)など、家庭にありそうなもので代用
できないでしょうか?また、洗浄後は拭き取るだけで注油していいのでしょうか?
チェーン内部にディグリーザが残留していると、注油がはじかれそうですが。
FFさん、こんにちは。
チェーンクリーナーに使う液剤ですが、油脂を落とす(溶かす)ものであれば基本的に何でも使えると思います。
洗浄後ですが、ふき取ったのちに乾燥させてから注油すればオーケーですね。
もしすぐに使用したい場合は、水置換性防錆材(WD-40やCRC5-56など)を使って水分を油分に置き換えて注油することもできます。
注油後はしっかりと余分な油分をふき取ってからご使用くださいね。
チェーン洗浄機の選定ですがネット検索したら多数ありましたが、ベストな製品はどれがいいのでしょうか、スプロケとフロント部も併せて洗浄することも必要ですよね。タイヤを外し、ひと手間で上記の汚れを短時間でリフレッシュできそうなオート洗浄機ないですか?
チェーン洗浄ですが、私は最近はこちらを使っています。
https://fukaya-nagoya.co.jp/product/delatrail-bottle/
洗浄機はどれも似たりよったりですが、上記の商品はカーボンナノチューブ配合の洗浄油が優れていると感じています。
ご参考になれば幸いです。