ママチャリ自転車といえども、空気圧はちゃんと管理したいもの。
ところが、ママチャリに付いている英式バルブは、空気圧が測定できない構造なんですよね(´Д⊂ヽ
タイヤの側面には、指定空気圧が記載され、さらに、「正しく空気を入れましょう!」みたいな文言もあります。
そもそも、空気圧が測定できない構造なのに、「どうしたら、いいの?」って言いたいところです(^^;
ネットで調べてみたり、近所の自転車屋さんに聞いてみたところ、目安としての測定方法として、次のような、回答を得ました。
- 指で押さえてへこまないくらい
- 軟式ボールくらいの硬さ
- 乗った時に、タイヤの接地面の長さが10cmくらい
いやー、このデジタルな時代にあって、実に、味のある“昭和の目安“ですな(∩´∀`)∩
人間の感覚を、礼賛してます(^▽^;)
ま、これはこれで適当に納得しておくとして、もう少し正しく管理したい!ということで、解決策をさがしてみると、ありました。
さっそくやってみましたので、紹介します。
空気圧計が付いた、アダプターがあった!
残念ながら、投資ゼロで、とはいきませんでした。
1000円程の出費が必要になりましたが、面白そうなので試してみることにしました。
今回購入したもののパッケージは、以下の写真です。
パナソニックも、いろいろなモノを作っているんですね(◎o◎)!
以前から、このアダプターのスタンダード品(空気圧計機能がない)については愛用しているのですが、今回のものは、
空気圧計機能が付いている!
と言うところに、魅力を感じて、買いなおしたわけです。
この記事の、第二章のところです。
使い方は簡単!
使い方は、実に簡単です。
今付いている、虫ゴム式の弁体を外して、これに、置き換えるだけです。
一番左の、こんもりしたパーツが、空気圧計となっています。
これは、バルブのキャップとしての機能も兼用していて、キャップ代わりに、ねじ込んだ状態で使います。
中央がメインのアダプターで、空気圧の測定できない英式バルブを、空気圧の測定できる米式バルブに、換えることができます。
右側の小さな部品は、空気を密閉するための、パッキン機能を受け持つものです。
取り付け手順は、次のようになります。
1. もとの、虫ゴム一式を取り除きます。
取り外した部品は、大切に保管しておきましょう。
2. インナーアダプターを、かぶせるように乗せます。
軽く乗せるだけで、OKです。
3. その上から、アウターアダプターを、ねじ込みます。
この状態で、英式バルブが、車と同様の米式バルブに変換された
ことになります。
4. ポンプの口金を接続して、空気を入れます。
この時、英式クリップ(洗濯ばさみのような形状のもの)は不要です。
5. 空気圧計機能付きのキャップを、ねじ込んで取り付けます。
正しく空気圧が入っていると、写真のようにアダプター全体が、緑色になります。
注意!
圧力を検知する時に、一瞬空気が「シュッ!」と漏れますので、できるだけ手早くねじ込みます。
以上で、取り付けは完了です。
こんな仕組みになっていた!
さて、このキャップ型の空気圧計ですが、どのような仕組みになっているのでしょうか?
取扱説明書を見ると、
キャップの色により、空気圧の範囲が分かる
とのことです。
ホンマかいな?すごいですね。
このキャップ型の空気圧計の構造は、タイヤの空気圧に応じて、緑色をした筒状の指針が、上下するようになっています。
目盛りが切ってある訳ではないので、あくまで目安として、使うしかないのですが、中の緑色の筒が一番上まで上がった時点で、300kPaの空気圧が、かかっていることになります。
自転車タイヤの標準空気圧は、300kPaなので(一部、例外あり)、それを満たしているか、足りないかは、はっきりと分かるようになってますね\(^o^)/
いや、これだけでも大進歩だと思います。
精度を確認してみた!
次に、実際にこの空気圧計が、どの程度の精度を持っているのかを、確認してみました。
1. まずは、300kPaを少し上回るところまで、ポンプで空気を入れました。
空気圧計の付いたポンプが、便利ですね。
普通のポンプの場合は、空気の入れ過ぎには、くれぐれもご注意ください。バーストの危険性が高くなります。
2. この時に、デジタル式のタイヤゲージで空気圧を計ると、以下のような数値でした。
337kPaです。
だいたい、ポンプ付属の空気圧計と、手元の空気圧計との値は、一致していますね(*^^)v
3. キャップ型の空気圧計を取り付けました。
ちゃんと、緑色の筒が上まで上がってます。
4. 次にキャップを少し緩めて、注意信号の黄色部分が、少し見えてきたところです。
黄色の部分は、少ししかないので、見落としそうです(^^ゞ
5. この状態で、空気圧を計ると、以下の値でした。
262kPaです。
取扱説明書によると、黄色が出終わった時点で、240kPaとのことなので、まあ、いい線いってると思います。
6. さらに空気を抜いて、赤色部分を半分ほど見えるようにしました。
赤は、少し出てくると、良く分かります。
7. この状態では、以下の空気圧でした。
234kPaです。
ちゃんと下がってますね(^^♪
8. さらに、赤色部分が、ほぼ全部見えたと思えるところまで、空気を抜きます。
取扱説明書によると、赤色部分が全部見えた時点の空気圧は、220kPaとありますので、ドンピシャの測定値になっていますね(*^^)v
10. さらに、タイヤがペタンコに近くなるまで、ドカッと空気を抜きました。
変化なしです。
そりゃそうだけど、一応確認してみました。
以上が、このキャップ型の空気圧計の精度チェックですが、予想以上に、精度が高いので、驚きました。
もう一つ驚いたことは、緑の筒が下がり終わったところでも、充分にタイヤが硬かったことです。
この時点で、推奨空気圧から30%もダウンしているのですが、昭和の目安(笑)では、マルを付けることができますね。
このキャップ型の空気圧計を使うならば、
空気を入れ足すタイミングとしては、
赤い部分が、しっかり見えるようになってからでいいと思われます。
まとめ
以上の、実験結果や、その後、実際にこのアダプター一式を使用してみてのまとめとしては、以下のようになります。
- “昭和の目安”は、いい加減である
- アダプターを使えば、空気圧の管理ができる
- キャップに、空気圧管理機能があれば便利
ママチャリといえども、正しく空気圧管理ができると、安全性も高まり、またタイヤの寿命も伸びます。
どうして、自転車メーカーは、初めから、このようなアダプターを付けてくれないのかなぁ?
多分、コストの問題なんでしょうね。
ママチャリを大切にしている方は、一度試してみる価値はあると思います。結構、楽しいです。
私は、毎日、この空気圧計を見るのが習慣になりましたよ(^^♪
以上、お役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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初めまして。
自転車メーカーとしては、自転車メンテに興味のない人が増えれば業界としては新車の商品回転率が上がるのでいいお客さんなんですよ。(例:パンク→もう寿命だと思って新車を買ってくれる。)
きちんとした空気圧管理が出来ると、仰せの通り、タイヤの寿命を伸ばすことができます。自転車に乗ってる方は、大抵、縁石への乗り上げを繰り返しているはずですから、空気圧不足だと外観では分からない小さな穴がチューブにできてしまいます。これは空気圧不足も一要因ですね。
しかし、自転車のタイヤには適正空気圧は書いてあっても実際問題、それを計測できる設備が身近にないのでどうともしようがないですね。(英式バルブを持つ軽快車では精度の高い計測ができませんから。)
指で押すと言っても押す力には個人差が有りますから、基準が曖昧ですね。
できれば、自動車のタイヤの空気圧を調べるようにポンプ側に計測メーターがあると数値化されるので、誰が見ても客観的に過不足をチェックできますね。
自転車の空気圧管理、自転車の心臓部の管理と考えても過言ではないでしょうね。
長文乱文失礼致しました。
上総街道さん、とてもいいコメントいただきありがとうございます。
空気圧の管理というものは、車でもバイクでも自転車でも、
なにより重要と考えてるんですが、自転車の場合は、
著しく軽視されていますよね(苦笑)。
そもそも論になりますが、空気圧管理のできないバルブを
使っていながら、正しい空気圧で使ってください!
という、メーカーの理論が矛盾しており、またその矛盾が
長年放置されているのも、どういうことやねん?って思います。
内圧ゲージ付きのポンプも、実は英式バルブの開弁圧
(弁を開くために必要な圧力)に阻まれて、実際の正しい
タイヤ内の空気圧を表示してくれないという問題があります。
この問題に関しては、別記事の動画で紹介しています。
https://irodoriworld.com/archives/2063
ポンプのゲージには、実際より、100~150kPaほど、
低いゲージ圧が示されるので、それを適当に(笑)計算して、
高めに入れる必要があります。
標準空気圧が、300kPaのところに、100kPa以上も誤差があったら、
シャレにならないと思うんですけどね(苦笑)
とまあ、文句ばかりのところに、記事で紹介したようなパーツが
開発されたということは、朗報ですね(^o^)/
しかし、わざわざお金を出してこのようなパーツを買わなくても、
初めから、米式バルブのチューブを標準の仕様にすればいいのに、、、
と思うこともあります。
文化的に根付いたものは、簡単には変えられないんですね。
清濁併せ飲みながら、自転車を楽しむ心境です(笑)
こんばんは、私も圧力計付空気ポンプ使っています。早速脱線しますが、コメリで買った自転車の種類別に圧力範囲がカラー表示してあるやつ。コメリは好きです。特に価格は安くはないけど、購入者の足元を見ない価格設定、JISマーク入りの商品(全てではないけど)。
このページやスーパーパッチを使ったパンク修理のぺージ完璧ですね。(タイトルに対しては)で、パンクの予防策は‥ (なまいきな‥ すみません)。
キロパスカル、単位は小文字ただし人名は大文字に‥ 正しく書かれているので読んでいて嬉しくなります。私の自転車は購入時から、全て米式バルブだったので余り気にしなかったのですが、英式だと虫ゴムの開弁圧だけポンプのメーターには高く表示されますね。(しかも虫ゴムが空気穴から長いほど、ゴムがかたいほど狂いそうな気がします。)
かげさんの言う通り、何を計っているやら
以前山へ走りに行った時、グレーチング間が5センチ位開いていて、そこへ運良く前輪を落とし(運良く=ここへ記入出来たから)パンク‥穴が二つ開くからいやですね~
次の日番線を持って行って縛りつけました。
乗る前には空気圧は必ず見ますが、昭和目安派なんですね。(笑)コピペしました。
リキマルさん、こんにちは。
脱線ありの楽しいコメントをいただき、ありがとうございます^^!
コメリは家の近くになく、ホームセンターマニアの私としては寂しい限りですが、今度見つけたら立ち寄ってみます。
タイトルのご提案をいただき、ありがとうございます。タイトルはどうもうまく付けることができなくて、いつも悩んでます。。。
文章も細かくチェックしていただき、感謝しております。
大雑把な性格なので、自分でもよくミスタイプ等を見つけます。おかしなところがあれば、ご指摘いただければ嬉しいです。
英式の虫ゴムタイププランジャーの開弁圧は、実にクセモノだと思います。
ゲージ付きのポンプで300kPa入れたつもりでも、実際のタイヤの内圧は190kPaとかいうことが普通に起こっている。うーん、シャレになりませんよね(´゚д゚`)
だからこそ、昭和の管理が必要なのかも(笑)
人間の指先の感覚に勝るゲージはないですもんね。
先日交換したタイヤの取扱説明書(共和)には以下の記載があります。
「タイヤに表示された標準空気圧まで入れて下さい」
「軟式ボール程度の硬さになるまで、じゅうぶん空気を入れてください」
「乗車したときの設置面で判定してください。設置面長さは9~10cmが適当です」
ご指摘の通り、矛盾している内容だと思います。
普通は軟式ボールなどありませんし、乗車時に設置面の長さなど見えません。
大変興味深い商品だと思いましたが、一般のママチャリライダーは、所有している空気入れが英式クリップ直結であり、この場合、空気入れの買い替えも必要ですね。ガソリン不要の自転車でガソリンスタンドに空気入れ頼むのも非現実的ですし。
私の場合、自動車用のコンプレッサーが眠っていましたのでこれで代用できそうですが。
英式クリップ直結の空気入れしかない場合の有益な情報があれば幸いです。
FFさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
自転車タイヤの取扱説明書は、家電製品のそれに較べるとずいぶん大雑把ですね。
それでも特に問題なく運用できているところに、懐の深さを感じます^^;
>英式クリップ直結の空気入れしかない場合の有益な情報があれば幸いです。
すぐには思いつかないのですが、考えてみます。
でも、やはりバルブ側で、プランジャーの交換作業とかが発生しそうです。。。
いい提案ができそうなら、また記事にさせていただきます!
こんにちは
この便利なグッズ、久しぶりに乗ってみたら空気がなかった、と、途中で気付く(涙)が、防げる訳ですね。ありがたい!!(米式でぬけにくいと思って大丈夫?)
ところで、「入れ過ぎ」は、分かるようになっているのでしょうか?(素朴すぎる疑問ですみません)
ぱんさん、こんにちは。
このグッズは、ほんとうにすぐれものだと感じています。
「空気が減ったな」と自覚するより先に、ゲージの色変化が起こる感じです。
>米式でぬけにくいと思って大丈夫?
はい、だいじょうぶです。
短期的には英式もそれなりの保持力がありますが、長期で比較した場合は、断然米式に軍配が上がります。
クルマのタイヤが、すべて米式バルブであることを見ても、信頼性は非常に高いと言うことができます。
>ところで、「入れ過ぎ」は、分かるようになっているのでしょうか?
残念ながら、これは分かりません^^;
ただ、多めに入れても、ゲージが潰れたり狂ったりすることは起こってませんので、気にせずにガンガンと指定空気圧以上の空気を入れてます^^;
管理人様、お返事ありがとうございました。
我が家のママチャリがバージョンアップしていくようで楽しみです。
ありがとうございました。
ぱんさん、こんにちは。
ママチャリのカスタマイズは、私も大好きです。
去年、新しいママチャリを買って、チビチビとカスタマイズしていますので、また時期を見て(おバカな)記事をアップしようと思います^^;
夢はママチャリでの日本一周です。その前に、ママチャリでしまなみ海道も行きたいです!
空気入れの購入<ゲージ付き>を考えているのですが、タンク付きは何が違うのでしょうか? タイヤ選びの基準を教えて下さい。走りのスマートさが変わるのでしょうか?
リサさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
>タンク付きは何が違うのでしょうか?
→タンク付きのポンプは、ハンドルを1回あたり押す力が少なくてすみます。しかし、ハンドルを押す回数は増えます。
トータルでは同じエネルギーを使うのですが、高圧を入れる時には多少楽になります。
>タイヤ選びの基準を教えて下さい。
→自転車をどのような目的で使用するかによって、基準は大きく変わります。よって一言で言うのは難しいです。
ですがざっくり言うと、日本の会社で、かつ、名の通ったタイヤメーカーの製品(ブリジストン、パナレーサー、IRC、など)は信頼がおけると思います。
以上、よろしくお願いします。
こんにちわ。質問の仕方が雑にもかかわらず、ご丁寧なお返事を頂きありがとうございます。感謝です。ママチャリで近所に買い物に行く程度です。今の自転車は愛着があり、修理をしながら13年乗り続けています。このサイトを知りとても勉強になります。構造には無知でしたから(笑)さっそくバルブは米式<三色カラーの圧測定付き>に交換します。写真付きで、素人にもとてもわかりやすい説明で助かります。タイヤにめいいっぱい空気を入れても、シューっと抜けてペシャンコになります。バルブの空気漏れ応急処置が記載してありましたので、自分でやってみます。また、何か問題が発生しましたら、よろしくお願いします。
リサさん、こんにちは。
ご丁寧にお礼をいただき、恐縮です。
>ママチャリで近所に買い物に行く程度です。
→ママチャリだったんですね。長期間、大切に乗っておられるとのこと、ほんとうに素晴らしいです。主婦の鑑です^^
日本のママチャリ文化は、良いところと悪いところが半分半分です。記事が役に立って、少しでも悪いところが減れば嬉しいな・・・と思ってます。
ですので、何か困ったことがありましたら、なんでもお気軽にお問い合わせください~