誰でも一度は経験のある、自転車へ空気を入れる作業。簡単なように見えて、実は奥が深いです。
ここでは、我が国の自転車の王様「ママチャリ」に採用されている、英式バルブへの、正しい空気の入れ方や裏技!について、突っ込んだテクニックを紹介したいと思います。
各部の名称
それでは、まず最初に、正しいパーツの名称を覚えておきましょう。
次からの説明で、上の用語が出てきますので、分からない単語が出てきたら、ここに戻って、確認してくださいねm(__)m
では、レクチャースタートです。
基本的な空気の入れ方
Step 1 必要なもの
英式バルブに空気を入れるには、英式クリップと呼ばれる、洗濯ばさみのような形をした、アダプターを使用します。
注:
ポンプによっては、始めからこの英式バルブ専用口金だけがホース先端に、付いているものがあります。
これは、「トンボ口」などとも呼ばれています。
Step 2 ポンプの口金部にセット
英式クリップのニップル部分(飛び出しているところ)を、口金に押し込み、ロックレバーを倒して(ポンプによっては「起こして」)、ロックします。
Step 3 バルブステムにセット
バルブキャップを外し、英式バルブのトップナット部に、英式クリップの切り欠き部をかけて、挟み込みます。
これで、空気が入ります。
Step 4 ポンピングする
当たり前のことですが、ポンプのハンドルをしっかりと握って、ポンピングします。
自転車のバルブの場合、
最初に弁が開くまでに、大きな圧力が必要です。
入れ始めは、特に力を入れて、ポンプのストロークをフルに使い、一気に弁を開くつもりで、ポンピングしましょう。
注意点 その1
空気を入れる前に、トップナットを緩めない
緩めないと空気が入りにくい?、と考えている人が多いのですが、これは間違いです。
ここを緩めると、チューブの中の空気が漏れてきます。
注意点 その2
英式クリップは、バルブに対して90度の角度
英式クリップがずれると、ポンプからの空気が漏れます。
クリップのバネの力だけで固定するので、ずれやすいのですが、バルブの位置を工夫するなどして、90度になるようにしましょう。
はい、これで空気の入れ方は分かりました。
では次からは、英式バルブに関する、裏ワザを2つ紹介します。
究極の裏ワザ? いやこれは表技だ!
最初にいきなりですが、とっておきの裏技を紹介します。
この方法は、500円ほどの投資が必要になるのですが、品質的に問題だらけの英式バルブを、劇的に高性能化させる裏ワザです。
まずは、以下の動画をご覧ください。
動画でお分かりいただけたと、思うのですが、このパーツを付けることにより、頼りない英式バルブが、クルマやバイクと同じ信頼の米式バルブと同じ構造に変換されます。
このことにより、得られるメリットは、
- ポンプで空気を入れるのが、非常に軽くなる
- 空気圧を計測できるようになる(クルマ用のゲージが使える)
- ガソリンスタンドなどで、空気を入れることができる
- ムシゴムのように老化する部品がないので、バルブパンクがない
- 弁体からの空気漏れが、殆どない
などです。凄い効能ばかりですね\(◎o◎)/!
長年、ママチャリに愛情を注いできた私にとっては、目からウロコが落ちまくる画期的なパーツです。
さすが、天下のパナレーサーさんの商品ですね!
もちろん、我が家のママチャリにはすべて、これを付けてますよ♪
取り付けると、バルブのルックスがこのように変身します。
適正な空気圧が必要なタイヤにあって、構造的に空気圧を計ることができない、英式バルブが付いてる!って、あり得ない状況だと思いませんか?
これは、「体重を管理してください。でも体重計はありませんから。」と、言っているようなものです。
これはひとえに、部品のコストが影響しているんでしょうね(一一”)
このパーツの出現によって、ようやくママチャリの空気圧管理ができるようになったんですね(ノД`)・゜・。
裏ワザというよりも、これが本来の表ワザだと思ってます。
このエアチェックアダプターですが、最近では、コーナンやヨドバシなどの、量販店の店頭でも販売されているのを見かけるようになってきました。
ネットでは、多くの店舗が扱われているようです。
これは、ママチャリマニアの私が、自信を持っておすすめできる商品ですね。
「それでもやっぱり、投資はいやだ!」という人には、ここから下の裏ワザもどうぞ!
裏ワザ(その2)
英式クリップを使わずに、空気を入れる方法です。
近年、ホームセンターで販売されているポンプは、口金部分が、他の種類のバルブとの、兼用タイプになっているものが大半です。
この兼用タイプには、「仏式用アダプター」というパーツが付属しています。
これは、スポーツサイクルに採用されている、仏式バルブ(フレンチバルブ)に空気を入れる時に、使うアダプターです。
口金のロックレバー内に、格納されていたりします。
これを、プランジャーの先端にねじ込んで、
口金を被せて、ロックレバーを固定すれば、これで空気を入れることができるようになります。
英式クリップを失くしてしまったり、壊してしまった時に、この裏ワザを知っていれば、無事に空気を入れることができます。
以上、英式バルブに関する裏技やノウハウでした。
なかなか奥が深いことが、ご理解いただけたと思います。
知っていると、イザという時に役に立ちますよ。
以上、お役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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お世話になります。上の動画が非公開で見ることができません。動画で見たいのでどこか紹介していただけませんでしょうか?宜しくお願い致します。
コメントいただき有難うございます。
また、リンク切れの指摘をいただき、有難うございます。
当方でも、気が付いておらず、大変助かりました。
さて、元の動画(販売サイトの動画)が、削除されていたようなので、
急遽、自分が主演で(笑)、動画を撮影して、貼り付けました。
お聞き苦しい説明ですが、使い方や、特長は分かると思います。
よろしくお願い致します。
エアーチェッカー付きの電動自転車に規定量の空気が入らず困っていました。
このブログを拝見して、早速、写真にあったパナレーサーのエアーチェックアダプターと、エアーゲージ付きのアルミポンプを購入しました。
驚くほど簡単に500KPaまで空気が入りました。
感激して、我家の自転車3台すべてにエアーチェックアダプターを取り付けました。
タイヤに空気圧の表示があることすら知らなかった私にとって、目からウロコでした。
大変ありがとうございました。
上原さん、こんにちは。
コメントいただき、まことに有難うございます。
このアダプター、隠れた逸品だと思います。
コストさえあうのであれば、すべてのママチャリに付けてほしいですよね。
>我家の自転車3台すべてにエアーチェックアダプターを取り付けました。
同じです♪
うちも、子供たちの自転車も、すべて付けました。
最初のものは、2、3年は経ちますが、エア漏れもなく快調です。
記事がお役に立てて、よかったです。
有難うございました。
早速ホームセンターに行って、エアチェックアダプター買って取り付けてみました。おっしゃるとおり、簡単に空気も入るし、規定圧まで入れることが出来ました。乗り心地がとてもよくなりましたよ。これまでが緩かったようです。
70近くなってこういうことを知り、少し悔しい気もしますが、それより、こんなに分かりやすいいくつもの解説にふれ、嬉しくなりました。ありがとうございました。
後輪タイヤ交換にも暖かくなったら挑戦してみようと思います。
館林さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
私も初めてこのエアチェックアダプターを付けて、規定空気圧で走行した時は、
「本来の空気圧ならば、こんなに軽く走れるんだ!」と驚きました。
タイヤの長持ちにもつながっているようで、まさに一石二鳥でありがたいパーツです^^
舘林さんにおかれましても、まだまだ軽快に人生を駆け抜かれていってください!
>後輪タイヤ交換にも暖かくなったら挑戦してみようと思います。
はい、ぜひチャレンジされてみてください。
タイヤ交換は、一度、頑張って手順を覚えてしまうと、
「案ずるより産むが易し」の部分が多いことが分かり、楽しくDIYできると思います。
ご健闘をお祈りしております!
最近ママチャリを購入して、タイヤの空気圧ってこんな感じなのかな?と思って調べていてこちらにたどり着きました。
とても参考になりました。
早速購入しようと思います。
ありがとうございます。
クニヒロさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
記事がお役に立てて、とても嬉しいです。
こんなに普及しているママチャリなのに、
ちゃんとした空気圧管理ができない構造になっていることは、
ちょっとした驚きですよね(^^;
でも、このような便利なアダプターが販売されているのは、
ほんとうにありがたいです。
私も初めて使った時は、目からウロコが落ちた思いでした。
自転車のことなど全く分からない主婦です笑
夫が海外出張で空気入れに初チャレンジし四苦八苦…使用前使用後でバルブの形が変わりパニックに…
こちらのお陰でプランジャーってのがクリップに入り込んでた事実にたどり着くことができました!
ほんと助かりました〜ありがとうございますT^T
みきこさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
記事がお役に立てたみたいで、うれしいです(´▽`*)
空気入れは、最初の1回が知恵の輪状態になることが多いんですが(^^;、
一度経験すれば、次回からはスイスイいけると思います。
なにはともあれ、無事に空気が入って良かったです(^^)/
普段自分は自転車に対しての知識は無くママチャリをたまに使う程度で
ママチャリの空気圧を調べられないかと思って調べてこの記事までたどり着きましたが
米式バルブのメリットってこんなにあったんですね。
その規格が日本(のママチャリ)で普及していないのが不思議なくらいですね。
774さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
合理的な米式バルブが日本で普及しない理由は、「ポンプ(空気入れ)」にあると言われています。
先に入ってきた英式バルブにあわせて、トンボ口(洗濯バサミのような口金)仕様のポンプがスタンダートとなってしまい、この牙城が崩せないとのこと。
これも一種のガラパゴス的進化をしたんだと思います。。。
将来は、仏式と米式に淘汰されていくと期待してます^^
色々勉強になります!タイヤの表記の意味や規格 ビードワイヤー=リムにひっかけるタイヤのふちに入ってるワイヤーなど 知らないことがまだあった!
最近買ったクロスバイクが英式でどうしようか思ってたところです。携帯用のパナレーサーが力技で疲れるので本島にためになります。
これからもこのサイト継続していってもらいたいです。ありがとうございます!
自転車人03(オサーン)さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
記事が少しでもお役に立てば、とても嬉しいです^^
雑学的なことばかりを、思いつくまま書いているので、お読み辛いところもあると思います。
分かりやすいサイトを目指して、細く長く継続していこうと思いますので、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m
初めまして、こんにちは。
ずっと自転車の空気入れに苦労していて何か良い方法はないかとあれこれ検索していたところ、こちらに辿り着きました。
早速エアチェックアダプターを購入して自転車に取り付けましたが、空気入れがすごく簡単になってとっても助かりました!
こちらのサイトを拝見しなければずっと知らないままだったと思うので感謝しております。
ありがとうございました。
真由さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
記事がお役に立ててとても嬉しいです!
エアチェックアダプターは、使い始めるともう手放せません^^
愛用されてくださいね。
はじめまして。エアチェックアダプターを使ってみたいのですが、私が所有しているポンプの対応口金は兼用タイプではなく、英式のみです。これを米式に対応出来るようにするためのアダプターはございませんでしょうか。ございましたら、是非ご紹介いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
よしひろさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
>これを米式に対応出来るようにするためのアダプターはございませんでしょうか。
→過去には米式を英式に変換するアダプターがあったのですが、開弁圧が相当高いという構造的な欠陥があり、今は姿を消してしまったようです。
ご使用のポンプのホースがトンボ口仕様のものであれば、ホースを交換する以外に対策はないかと思われます。
米式対応ができる交換用ホースの有無を、ポンプのメーカーに問い合わせてみられることをおすすめいたします。
以上、よろしくお願いいたします。
パナソニックではなくパナレーサーです
ミヤモトさん、こんにちは。
ご指摘ありがとうございます!
修正済みです。