ここでは、忙しいサラリーマン諸氏に、漢検受験のための勉強法を、伝授したいと思います。
漢検は、社会人ならば、2級は持っていたいですよね。
履歴書を書く必要のある時に、資格欄に運転免許証だけでは、少し寂しいです。
ここに、漢検2級が入ると、「オッ!」と、印象が変わること、間違いなしです。
私の場合は、学校も会社も、技術系一筋だったので、昔から漢字が書けないことに、コンプレックスを持ってました。
一念発起したのは、ある出来事がきっかけでした。
自宅で何か書き物をしている時に、小学校低学年の息子から「お父さん、今の漢字、筆順が違うよ!」と指摘されました。
「ぬぉー、これは親のメンツにかけても、勉強するかぁ!」となったのですが、いかんせん雇われの忙しい身。
机にどっかりと座って、勉強するわけにもいきません。
それで、勉強法を工夫しました。
前置きが長くなりましたが、私のような漢字ダメダメ人間でも漢検2級を取ることのできた、勉強法を伝授させていただきます。
勉強法の流れを組み立てる
最初に考えたことは、何をどのように勉強してゆくかです。
時間が殆ど取れないこともあり、弱点を知って、そこを集中的にやることにしました。
実際にやったことは、以下のような感じです。
1. まず、過去問の問題集を1冊やる
→これは休日を使い、机に向かってやりました。
2. そして、自分の弱点を知る
→私の場合、部首・部首名、対義語・類義語がダメでした。
3. 自分の弱点部分に詳しい手ごろな漢和辞典を捜す
→角川書店の、薄手の漢和辞典を購入しました。
これが、もっとも役に立った教材となりました。
4. 一日に50字(常用漢字のみ)、弱点補強を意識して勉強
→50字は多いようですが、半分以上は正しく書けるものです。
5. 新聞・雑誌を教材として活用する
→常に漢字を意識して、読むようにします。
隙間時間にやる
勉強に当てた時間は、主に、出勤・退勤時間、昼休み、就寝前です。
それ以外でも、細切れの時間を活用しました。
一度にがっつりとやっても、翌日にはかなりの部分を忘れているものです。
細切れの隙間時間帯を使って、何度も何度も、同じところを、行ったり来たりして、見直すほうが、頭に入ります。
「勉強せなあかん」という、ストレスもなかったです。
アナログにやる
最初は、漢字を調べるのに電子辞書を使っていたのですが、途中から、すべての字引作業を、漢和辞典一本にしました。
辞典は、一目瞭然性に優れ、調べた漢字の前後左右360度を一緒に学習できるからです。
調べた漢字だけでなく、ついでに、その周辺に書いてあることを、広く見たほうが総合力が付きます。
過去問題集も、常に持ち歩きました。時間があれば、これをパラッとランダムに開いて眺めます。
これは、かなり効果がある方法だったと思います。
つまるところ、漢字は、自分の手で書けなくては合格できません。
パソコンや電子辞書上の勉強法は、思い切って切り捨て、アナログに泥臭くやったほうが身に付くように思います。
システム手帳を活用する
システム手帳の便利なところは、リフィルの並べ替えができ、また必要に応じて、いくらでも追加できることです。
一枚のリフィルを、単語帳代わりに、カードとしても使えます。
リフィル一枚毎に、丁寧に漢字を書いてゆきます。
止めるところは止め、撥ねるところは撥ねて、正しくです。裏紙などに、書きなぐるのは、ダメですよ。
私は、漢和辞典の1ページから、常用漢字だけを順番に、全文字書いていきました。
部首が一画の漢字からスタートしたことになります。
苦手の部首名を覚え、対義語・類義語、四字熟語なども部首を切り口にして、書き溜めてゆきます。
常用漢字すべてに対して、それができると、リフィルを部首の読みの50音順で、並べ替えました。
そして何度も、隙間時間に眺めます。
参考にまでに、これは私が使ったもので、写真はあ行の最初のページです。
雨冠の常用漢字と、それにまつわる単語などを書いてますね。
部首については、偏・旁・冠・脚・垂・繞・構別に組み換えると、楽しく覚えるができました。
新聞は最高の教材
新聞は、時事用語や旬の四字熟語が多く、教材として最高です。
私は、1面のコラム(朝日新聞ならば天声人語)で、集中的に勉強しました。
短いコラム内でも、漢字への興味と関心を持って読むと、部首や部首名が分からない漢字や、訓読みが分からない漢字などが、たくさん出てきます。
それらを、チェックしておいて、隙間時間に、辞典で調べるというパターンを、繰り返しました。
最後に
私は、上記のような方法で、約6か月勉強して受験に臨み、難なく二級を取ることができました(194点でした)。
漢検受験の勉強は、2級までならば、特別に気合を入れなくても、隙間時間にコツコツと続けるだけで、合格の実力は付くと思います。
小学生レベルの、漢字知識だった私でも、できたのですから!
受験テクニックを学ぶための、参考書や攻略本は必要なく、幅広く、目につく漢字を、書いて読めるようにしてゆくだけで、合格ラインの力は付くのではないでしょうか。
漢字の勉強をすると、その面白さ、素晴らしさに触れることができます。ちょっとしたゲーム感覚で、勉強されると楽しいですよ。
以上、漢検受験のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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勉強を初めてどれくらいの期間で合格出来ましたか?
ひでまるさん、こんにちは。
コメントいただきありがとうございます。
私の場合は、勉強を始めてから6ヵ月後の、1回目の受験で合格できました。
勉強時間としては、隙間時間を活用してましたが、平日で1時間/日ほど。
あと休日に、問題集を中心に2時間くらいやりました。
漢字の勉強は、他の資格の勉強に較べて、苦痛はほとんどなく楽でした。
どこででも、意識さえしていれば勉強できるのも、有難かったです。
とにかく、目についた漢字をすぐに指文字で書いてみる、みたいな感じでした。
勉強、頑張ってくださいね!ご健闘をお祈りしております。
初めまして。私は漢検2級の勉強を始めたところです。
問題集には見たことも書いたこともない、日常でもなかなか使わないような難しい漢字もあります…書いても書いても少し間が空くと忘れてしまいます。
常用漢字を毎日50字ほど書いたとの事ですが、そのような難しい漢字や単語についてはどのように勉強されていたのでしょうか?(>_<)
まゆごんさん、こんにちは。
ご質問をいただき、ありがとうございます。
私の場合は、角川書店の「角川最新漢和辞典」というのを使いました。
この漢和辞典は、常用漢字と常用漢字外とが、色で区別されていて、
とても分かりやすいです。
この辞典の一番最初のページから(部首の画数が少ないものから)、
しらみつぶしに毎日50ケをシステム手帳のページに書きうつしました。
勉強した順番は、辞典のページ数の順番になるので、
最初のほうにやった漢字は、どうしても忘れることもあります。
常に辞典を最初からパラパラめくっていく感じで復習し、
忘れているものは、またひたすら書く、ということの繰り返しをしました。
反復することによって、初めて身に付いていくものなので、ここは努力あるのみです。
ある程度学習が進むと、熟語などの書き写しなどをやったことによる
総合的な力が付いてきて、勉強が楽しくなってきて、難しい漢字も、
あまり苦にすることなく覚えていけました。
以上、ご参考になれば幸いです^^
システム手帳を作るのにどれくらいの時間を要しましたか?また、全部で何ページくらいでしょうか。
鈴さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
システム手帳ですが、常用漢字ひとつにつき、
リーフレット1枚としました。
よって、2136枚あります。
それ以外に、部首だけでまとめたページや、
同音異義語だけでまとめたページがありますので、
2200枚くらいになりました。
一日に50文字を基本に作っていきましたので、
作るだけで、2ヵ月弱かかったことになります。
さらに、作ったページにその漢字を使った単語を書いたり
憶えたりするのに、数か月をかけました。
勉強は隙間時間を利用しましたが、仕事中も頭の中は
漢字の事ばかりで^^;、漢字漬けの半年でしたが、
楽しく勉強を続けることができました。
以上、ご参考になれば幸いです。
こんにちは、かげさんの文章何か違うと思っていたら‥ このようなページがあるとは
このページ気に入りました。今後数回は読み返したいと思います。
今年息子が、漢検準2を落ちました。受ける気持ちが有るだけでも称賛したいと思います。
また受けたいとは言ってますが、何時の事やら コマーシャルの帰りは何時も11時過ぎだし(使い方変ですね、昔ハムやっていたので、ハム仲間でないと意味不明 )
で私は、歳で記憶力が一週間程度です。履歴書はもう関係ないし
記憶力の、私のフィーリング公式ですが(単位、年 a=年齢)平均寿命が85として
85-(a+√a)位かな(-)は記憶不可とします。
あ、そうだ、生涯現役で居られるようなページも
リキマルさん、こんにちは。
もともと漢字には弱く、文章も書けなかったのですが、それが逆に発奮材料となって、漢検に挑戦することになりました。
受験当時は、たくさん漢字も書けたのですが、今はキーボード一辺倒なので、読めても書けないという状況です^^;
記憶力の公式、おもしろいですね!
今の自分の歳で計算してみると、いい線の数字がでました。
生涯現役のテーマについては、実は、別ブログでしっかりやってみようかな、などと考えてます。
その前に、自分が何をするのか、決めなくては(焦)
リーフレット一枚には、
①常用漢字1個
②その漢字を使った単語や四字熟語
③②の対義語、類義語
などを書けば良いのでしょうか?
らむさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
リーフレットですが、改めて見なおしてみると、結構自由に使ってました。
挙げていただいた3項目が基本となりますが、これ以外に、必ず書いているのは「その漢字の部首とその部首名」と、「読み(音読み、訓読み、送り仮名)」です。
対義語や類義語は、それがあるものだけ書いている感じです。
また、筆順が難しい物は、それを記載していたりします。
馴染みの薄い漢字などでは、その字の意味や由来をメモ書きしたりしています。
総じて、記憶の助けになるものであれば、なんでも記入しておいて、自由にページを使っていってオーケーかと思います。
こんにちは。つい2週間ほど前から漢検3級目指して参考書購入し、ノートに向かい合う日々を送っています。先日気分転換に図書館にお邪魔して漢字の勉強をしました。高校を卒業してから30年ほど経ちますが、学生に戻ったようでリフレッシュされた思いです。久しぶりにペンシルを取り出して空いた時間にノートに向かい合ってます。角川最新漢和辞典よさそうですね。
本屋で見てみますね。
めい吉さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
学ぶということは、いくつになっても楽しいものですね。
とりわけ「漢字」が使えることは、大人として持っておきたい「教養」だと思います。
文章作成がキーボードばかりになった現在では、手を動かして漢字を書いて覚えることは、なおさら意義深いものがあるのではないでしょうか。
私が勉強していた時も、この忘れていた刺激で、脳が生き返る思いでした。
無事に合格されますことを、お祈りしております!
こんにちは。
漢検を受けてみたいな〜と
思いつつも仕事と育児と
自分の漢字力の低さにいつも諦めてました。
何級を受けたらいいかも目標もなかったのですが、
このサイトを見て、2級を受ける決心がつきました。
なんどもサイトを見返して
これから勉強を始めます。
頑張ります!
ありがとうございました!
くらかずさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
>自分の漢字力の低さにいつも諦めてました。
私も長年、まさにこの状態でした^^;
でも、「やるぞ!」と踏ん切りを付けてからは、自分でも驚くほど意識が変わって、勉強をすすめるほど楽しくなってきました。
2級を取ってからかなり時間が経っていますが、できるだけ「手書き」をするように心がけているので、今でも大体の字は書けます。
あの時決断したことが、一生の財産になったことを思えば、ほんとうに挑戦して良かったと思っています。
必ず2級は取れますよ(^o^)v
くらかずさんの、ご健闘をお祈りしております!
はじめまして!!宜しくお願いします。
来月2級受験するのですが、時間が無くて一応過去問5年分くらい買ったのですが、それでイケるでしょうか?今のところ点数は160~155くらいです。
田中さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
>時間が無くて一応過去問5年分くらい買ったのですが、それでイケるでしょうか?
>今のところ点数は160~155くらいです。
いけると思いますよ。
日本漢字能力検定協会の2級合格基準は、200点満点の「80%程度」とあります。
実施回によって、多少はこのパーセンテージが前後するようですが、すでにほぼ合格ラインの実力をお持ちです。
よって、あとは過去問から出題の傾向をつかんで、その対策をすれば、確実に合格ラインの上にいけます!
ご健闘をお祈りしております。
はじめまして。中3で、今度2級を受けようと思ってるんですが、四字熟語辞典などは買うべきでしょうか?苦手なところなので‥しかも、youtubeに動画を上げてるので、やはり編集とかあるので時間がとりにくい‥ので、なにか効率のいい方法があれば是非ともおしえていただけないでしょうか…!
ぽんひろさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
四字熟語は、漢検の受験対策だけでなく、覚えておいて損のないことです。ぽんひろさんの教養を高めるためにも、四字熟語辞典は1冊持っておいて良いと思いますよ。
おすすめですが、実業之日本社から「まんがで攻略 四字熟語なんてこわくない!」という本が出ています。
私もこれで勉強したのですが、代表的な四字熟語がまんがで説明されているので、とても良くわかりますよ。
以上、ご参考になれば幸いです。