開創1200年を迎えた聖地・高野山。関西に住んでいるなら、一度は観光で訪れたい名所です。
できるだけ歩く距離を短くして、それでも要所は全部観光したい!
そういう、いいとこ取りをした観光したくありませんか?
私はそうでしたよ^^;
ところがこの高野山、決して便利なところにはなく、しかも広いので、日帰りで観光するには、観光ポイントと、観光に要する所要時間とを、綿密に計算しておかなくてはなりません。
今回機会があって、なんば駅から南海電車に乗って、日帰りで効率よく高野山観光を楽しんできましたので、なんば発を前提とした、おすすめ日帰り観光ポイントを紹介します。
こんな電車に乗って行きました\(^o^)/
「高野山に行ってみたいな~」とお考えなら、ぜひこの実践観光記を、あなたの計画作りの参考にされてくださいね!
1.金剛峰寺(こんごうぶじ)
2.壇上伽藍(だんじょうがらん)
3.霊宝館(れいほうかん)
◆所要時間
1.鉄道でのアクセス
2.高野山駅からの移動
3.散策時間
◆さいごに
日帰り観光3つのポイント
一口に高野山といっても、そこはまさに天空の町、東西5km南北3kmもあり広いです。とても一日で全部を回ることはできません。
よって、以下の3つの代表的な観光ポイントをコースとします。
- 金剛峰寺(こんごうぶじ)
- 壇上伽藍(だんじょうがらん)
- 霊宝館(れいほうかん)
関西からの日帰りなら、この3つだけで精一杯です。
後のところは、次回のお楽しみとして、ばっさり切り捨てる勇気が必要です。
この3か所の位置関係が、分かりやすくのっている観光マップを、現地案内所(高野山中之橋霊園管理事務所)でもらいました。
このマップに書き込みを入れて、PDFファイルにしましたので、以下からダウンロードして、ご活用ください(印刷もできます)。
↓↓↓↓↓
マップ:世界遺産高野山を歩く
それでは、それぞれの見どころについて、簡単に説明していきます。
1.金剛峰寺(こんごうぶじ)
弘法大師空海が、今から1200年も前に、ここで真言密教の修行道場を開いたのが始まりとのこと。金剛峰寺とは、元々は高野全体を指す総称だったそうです。
この金剛峰寺が、高野山真言宗の総本山です。
ここを見ずして、高野山に行ったとは言えないので、一番最初に訪れました。
見所は、建物の中の各部屋(書院や大広間)と、蟠龍庭(ばんりゅうてい)という石庭・・・ということになってるのですが、確かにそれもありますが、私は別のところに本当の見どころがあると感じました。
それは、このお寺のなかでの、若い修行僧たちによるホスピタリティの良さです。
この修行僧の親切さったら、他の観光寺ではありません。これこそ、高野山ならではです!
お寺内の部屋や庭は、ガイドブックなどを見てもよくわかります。
でも、こんなに素敵な修行僧たちの振る舞いが、なぜあまり紹介されてないのか?
ネットなどで検索しても出てないのか?
私としては、いささか不思議な気がするのですが、ぜひここを楽しみましょう。
彼らとのコミュニケーションを楽しんだことが、高野山観光の最大の収穫でした^^
お寺の中にはたくさんの若い修行僧がいますので、私は声を掛けて説明を頼んだのですが、とても親切に教えてくれます。
休憩所もあって、お茶とお菓子もふるまってもらいました。
修行僧たちはみんなすごく丁寧だし、気を遣ってくれるので、ほんとうに感じが良かったですよ(*^-^*)
え、脱線してますか?
いえいえ、以上のことが、ここ金剛峰寺での最大の見所だと思いますよ。
ここからは、一応、金剛峰寺の雰囲気も紹介しておきますね。
表門をくぐると、建物外観が見えます。
お寺の一番奥になる「新別殿」という大きな広間で、お茶の接待を受けたり、法話を聞いたりすることができます。
私が行ったときは、作家でもあり、高野山真言宗の僧侶でもある家田荘子さんの法話をきくことができました。ほんとうに幸運でした。
ここでのお茶の接待は、もちろん礼儀正しい若い修行僧がやってくれます。
石庭の蟠龍庭は、写真撮影ができました(建物内の部屋は、写真撮影はできません)。
この庭の手入れも、修行僧がやってるんだろうなぁ。えらいなぁ。
ここを見終ったら、次のポイント「壇上伽藍」まで歩きます。所用時間は、ゆっくり歩いても10分ほどです。
2.壇上伽藍(だんじょうがらん)
壇上伽藍とは、いくつかの建築物の集合しているエリアのことです。
詳しくは先ほどの高野山マップの、「壇上伽藍」の枠を見てくださいね。
ここで、見ておくポイントは以下の3か所です。
- 中門(ちゅうもん)
- 金堂(こんどう)
- 根本大塔(こんぽんだいとう)
最初の中門とは、こんな門です。壇上伽藍の正面に位置しています。
何が価値があるかと言えば、まっさらなことです\(^o^)/
2015年にできたばかりの、ピッカピカの新品です。
え、歴史を感じない?いや、大丈夫です。
なんと1843年に焼失した中門が、172年ぶりに当時の建築様式のままに、完璧に再現されたんだそうです。
タイムマシンに乗って当時に返ったと思えば、感慨もひとしおです。
金堂と根本大塔は、いずれも立派な建物です。
どちらも拝観は有料ですが、絶対に見る価値はあります。
私が行ったときは、高野山開創1200年記念イベント期間だったので、金堂内では、薬師如来座像が、初めての開帳をされていました(^^)/
根本大塔内には、大きな大日如来が安置されていて、どちらも壮麗であり、荘厳な気に満ち溢れています。
写真撮影禁止でしたので、写真はありませんが、これは現物を見ることに、最大の価値があります。
とてもスケールの大きな造作で、パワースポットでもあると感じました。
壇上伽藍には、この3か所以外にも、小さなお堂がたくさんありますので、時間にゆとりがあれば、歩いて見て回れます。
さて、ここが終われば、最後のポイントである霊宝館に向かいます。
霊宝館は、壇上伽藍の道を挟んで向かい側なので、徒歩1分少々で行くことができます。
高野山には、宿坊(しゅくぼう)と言って、宿泊ができたり、精進料理を楽しんだりできる寺院がたくさんあります。たくさんある宿坊のなかでも格式の高い、遍照尊院(へんじょうそんいん)というところで精進料理を食べました。
ここでも、給仕はすべて若い修行僧たちがやってくれるし、料理の説明などもしてくれるんですよ^^
これが、最初に配膳されている精進料理です。
食べ始めると次々と、修行僧のみなさんが、温かい料理(てんぷらとか)を運んできてくれます。
あっさりしていて、とてもおいしかったです^^
3.霊宝館(れいほうかん)
最後の観光ポイントである霊宝館は、膨大な量の、国宝や重宝が展示されている博物館です。
入館料は600円と、決して安くはないのですが、歴史や文化に少しでも関心があるなら、価値はじゅうぶんにあります。
館内は写真撮影できませんので、写真はないのですが、圧巻だったのは、聾瞽指帰(ろうこしいき)という、弘法大師直筆の著作(国宝)です。
とても1200年も前に書いたとは思えない、みずみずしい筆致で、吸い込まれるように見入ってしまいました。
現地でもらったパンフレットの写真を撮ったものですが、こんな感じの書物です。
以上で、おすすめの3つの観光ポイントの説明は終了です。
次に、所用時間について、まとめておきます。
所要時間
所要時間ですが、まず南海なんば駅から高野山観光エリアにたどり着くまでの時間、次に、高野山内での散策にかかる時間の、ふたつに分けて説明します。
それぞれの所要時間については、詳しく説明しますが、おしなべて、なんば駅から日帰りで上記3ポイントを観光するには、これくらいかかります。
- 電車移動時間(往復)
→180分 - 現地内移動時間(バスと徒歩)
→50分 - 3ポイント観光時間
→180分 - 昼食時間
→60分 - お土産購入
→40分
合 計(概算)
8時間30分!
やっぱり、まるまる1日はかかります。
鉄道でのアクセス
ここでは、南海電鉄のなんば駅を起点とします。関西から鉄道利用で高野山に行くなら、これがベストチョイスです。
奈良や和歌山からJRを利用して行くのであれば、「橋本」駅から南海電鉄に乗り換えになります。要するに、南海以外では近づけません。
よって、この鉄道でのアクセス時間に、ご自宅からのなんば駅までの所要時間を足した時間が、片道の所要時間となります。
なんば駅から高野山駅まで、
特急「こうや」で約90分、
急行ならば約110分です。
特急券は1ヵ月前から南海電鉄主要駅で買うことができます。
最新の時刻表などは、こちらからお調べくださいね。
↓↓↓↓↓
南海高野ほっと・ねっと
楽しいのは、高野山のふもとの駅「極楽橋」駅で、ケーブルカーに乗り換えるところです。
このケーブルカーの車体、斜度30度の激坂を登るので、超特殊な形状です。
のりものが大好きな私としては、たまりません\(^o^)/
もちろん、最前列に陣取ります(笑)
無事、終着駅の高野山駅に着きました。
いかにも山の上の駅ですって感じで、なかなか趣があります。
ここまで登ってくると、空気がピンと変わったことがわかります。
さて、ここからですが、観光エリアまで、まだ先があります(゚д゚)!
バスに乗らなくては、観光エリアには行けません。
高野山駅からの移動
高野山駅からは、「山内路線バス」に乗って、希望するスポットまで移動します。
1日フリー乗車券というのがあって(おとな:830円)、これを購入すると1日乗り放題の上に、
- 拝観料2割引き
- 飲食1割引き
などの特典が付きます。
できるだけ歩きたくない方や、奥の院まで足を伸ばしたい方にはおすすめです。
この1日乗車券や、一般の乗車券は、高野山駅前のバス乗り場で買うことができます。
このバスに乗って、千手院橋(金剛峰寺)もしくは、霊宝館前(金堂前)まで移動します。所用時間は、千手院橋までが約10分、霊宝館前までが約15分です。
散策時間
まず、現地での距離感と、徒歩での移動時間については、以下のパンフレットの写真を参考にしてください。
奥の院まで行くと、いっきに時間がかかってたいへんですが、壇上伽藍を中心にして散策をするのは、いずれも徒歩圏内となっています。
それぞれのスポットでの、見学に要する時間は、私の場合は以下でした。
- 金剛峰寺 約50分
- 壇上伽藍 約70分
- 霊宝館 約60分
これ以外に遍照尊院での昼食が約60分かかりました。
それと、お土産店が並ぶ通りを散策するにも、40分ほどかかります。
お土産は、壇上伽藍から大門方面(上の写真の左方向)に歩くと、いろいろとお店があります。
お土産で有名なのは、何と言っても以下の3点ですが、この通りのどこでも、買うことができます。
- 高野豆腐
- ごま豆腐
- 焼き餅
余談ですが、この通りに最近ファミリーマートができたとのこと。
これができるには、賛否両論、カンカンガクガクの議論があったそうな。
神聖な聖地に、コンビニがあっていいのか?
ということですね。
でも、実際にできた後は、若い修行僧の夜食調達場所として、大活躍しているらしいです。
これができる前は、日没とともに、すべてのお店が閉まってたんですね。そりゃ、若い人は、夜、おなかが空きますよね。精進料理ばかりだと(笑)
めでたし、めでたし(^_-)
さいごに
実は、私はバイクツーリングが趣味で、今まで何度も高野山にはバイクで行ってます。
でもそれはバイカーの聖地「高野龍神スカイライン」に行く時に、ちょっと寄り道をしているだけだったんですね。真面目に境内を散策したことは、一度もありませんでした(^^ゞ
今回は、高野山開創1200年に際し、国宝や重要文化財の特別公開があるということで、電車で行って、ゆっくりと高野山の見どころを散策しました。
正直なところ、これらの特別公開品の価値はよくわからない^^;
でも、最大の収穫は、高野山の内部の雰囲気を知ったことでした。
あの陸の孤島とも行ってよい天空の町に、高野山高校もあれば、高野山大学もある。2,500人もの人が住んでいるのです。宿坊という、特殊な宿も、びっくりするくらいたくさんある。
そして多くの若い修行僧が、自らの修行を積みながら、観光客へのサービスを引き受け、良好なホスピタリティを発揮している。
これは、他の神社やお寺では味わえないものです。
これが聖地・高野山だったんですね。生きた修行の場がここにあります。遅ればせながら、それを知った次第です。
高野山観光に出向かれたなら、ぜひそこを見てほしいと思います。
また高野山に行かれたのであれば、京都嵯峨野の大覚寺も行かれてはどうでしょうか?
弘法大師とはとても縁の深い、高野山と同じ真言宗のお寺です。般若心経の写経においては根本道場とされており、誰でも気軽に写経をすることができます。
私は大覚寺も高野山とセットで行ってきました。
よろしければそちらの記事もどうぞ。
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最後になりますが、高野山に行く時は、脱いだり、はいたりするのが楽な靴を選びましょう。
上記で紹介した各観光スポットは、すべて土足禁止です。館内では自分の靴を袋に入れて持ち運ぶので、軽い靴がいいですね。
以上、あなたの高野山観光のご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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