パソコンやスマホが便利になっても、手放せない電卓(^^ゞ
ところが、毎日使っているものなのに、よく見ると使ったことがないキーがありませんか?
その代表格が、【M+】と【M-】と【MRC】(メモリーリコール;【MR】や【RM】も同じ働きのキーです)などのメモリー関係キーだと思います。
これを、上手に活用すれば、あなたの電卓ライフ(笑)も、格段に便利なものになります。
これらのキーの活用方法や、ちょっとした楽しい電卓の使い方を分かりやすくお伝えします。
メモリーキーは、どうやって使うの?
【M+】、【M-】、【MRC】などのキーは、「メモリーキー」と
呼ばれています。
その名の通り、計算結果を一つずつ、覚えてくれます。
例えば、次のような計算をする時に、便利に使えます。
- 105円のリンゴを、5個買いました。
- 30円のみかんを、3個買いました。
- 74円の梨を、7個買いました。
メモリーキーが使えないと、ひとつづつの計算結果をメモして、最後にそれらを、また足し算です(;´Д`)
だからと言って、電卓に、下のように入力して計算させると、えらいことになります(・_・;)
105×5+30×3+74×7=12,173円
た、高すぎるやろ!
そう、電卓は計算の順番を分かってくれないんですよね。
ここで、メモリーキーの登場です。
メモリーキーの使い方のポイントは、
【=】イコールキーの代わりに使う
というふうに覚えれば、わかりやすいです。
では、メモリーキーを使って、上の計算をやってみましょう。
次のように、キーを押してゆきます。
- 105 × 5 【M+】 (→525円が、メモリーに入ります)
- 30 × 3 【M+】 (→90円が、メモリーに足されます)
- 74 × 7 【M+】 (→518円が、メモリに足されます)
- 【MRC】 (足し算された、メモリーの値が表示されます)
すると答えの1,133円が表示されます(*^^)v
簡単でしたよね(*^^)v
それでは、もう一つちょっと応用問題もやってみましょう。
あなたのおうちの、年間収支の計算です。
- ご主人のお給料は30万円/月
- ご主人のボーナスは、年間で60万円
- あなたのパート収入は、6万円/月
- 家のローンが、10万円/月
- 食費や水光熱費が、23万円/月
- 子供さんの教育費が、6万円/月
1から3までが収入で、4から6が支出ですね。
次のように計算します。
- 30 × 12 【M+】 (メモリーに加える)
- 60 【M+】 (メモリーに加える)
- 6 × 12 【M+】 (メモリーに加える)
- 10 × 12 【M-】 (メモリーから引く)
- 23 × 12 【M-】 (メモリーから引く)
- 6 × 12 【M-】 (メモリーから引く)
- 【MRC】 (足したり引いたりした答えがでる)
すると答えの、24万円(黒字です!)が示されます。
上の、2項のように、数字だけをメモリーに入れることもアリなんですよ。
もう一度計算するならば、メモリーの中身は、【MRC】を2度押せば(もしくは、【MC】、【CM】を1度押せば)、クリアされます。
さあ、これでもうメモ紙はいりません!
どんどん活用しましょう。
では次に、覚えておくと、すご~く便利な機能を紹介してみます。
すぐに覚えられるので、今ここで覚えてしまいましょう!
ややこしい消費税率でも、すぐに計算できる方法!
電卓には、定数計算(じょうすうけいさん)という計算方法があります。
ほんとうに便利な機能なので、知らないと損するくらいです。掛け算する時に、同じ数を何度も入れなくても良くなります。
例えば、いろいろな商品の、8%の消費税込みの価格を計算する時は、こんな感じです。
カシオの場合 → 1.08 × × (【×】キーを2度押します)
シャープ、キャノンの場合 → 1.08 × (【×】キーは1度でOK)
で、あとは、計算したい価格を入れて【=】を押すだけです。
- 500 【=】 → 540
- 800 【=】 → 864
- 1100 【=】 → 1188
税抜き価格だけを入れて、次々と税込価格を計算することができます。
1.08は電卓が覚えているので、最初の1回だけの入力でいいんですね。
この乗数計算では、さらにおもしろい使い方ができるんですよ。
【=】を続けて押すと、定数(最初に覚えさせた数字)が、何度もかけられていくんです。
例えば、こんな時に使えます。
100万円を、年利回り2%の定期預金にしました。
15年後には、いくらになっているでしょうか?
こういうふうに計算します(カシオの場合)。
1.02 × × 1,000,000 【=】 → 1,020,000
まず、このように示されます(シャープ、キャノンの場合は【×】は1度でOK)
この状態で、もう1回【=】を押すと、102にさらに、1.02が掛けられます。
【=】 → 1,040,400
となります。
すなわち、100万円が15年後にいくらになるかを計算するには、【=】を連続して15回押すだけでいいのです。
で、15回押してみると、1,345,868円になりました。
一発で、計算できますね\(^o^)/
う~ん、こんなに利回りのいい、定期預金が欲しい!
ここまでの内容を、使いこなせるようになると、電卓が、格段に便利になります。
次からは、ちょっとした裏技的な電卓の使い方を紹介して見たいと思います。遊び感覚で楽しんでみてください。
裏技その1
時間の計算ができたりします
時間って、60進法なので、繰り上がったり、繰り下がったりする計算はむつかしいですよね。
というか、こんな感じで頭がグルグルして、できないし(T_T)/~~~
↓ ↓ ↓
実は、これも普通の電卓でできます。
まず、「9940」という数字を【M+】に入れておきます。
次のような場合の計算に使えます。
5時間38分と、8時間47分を足したら何時間何分になる?
これは、次のように計算します。
50038+80047+【MRC】=140025
時と分の間に、0(ゼロ)をふたつ置いて、分のくらいが繰り上がる時には、最後に【MRC】を足します。
答えは、14時間25分ということになります。
こんな問題にも使えて便利です。
朝、タイムカードを押すと、8時48分でした。
帰りは、18時04分でした。
今日は、何時間何分、会社にいたのでしょう?
次のように計算します。
180004-80048-【MRC】= 90016
答えは、9時間16分です。
繰り下がる時(引き算の時)は、【MRC】を引いてやると、一発で時間が計算できます。
ややこしい数字(この場合、9940)をメモリーに入れておけば、何度でも繰り返して計算するのが、楽になるんですね。
裏技その2
住宅ローンのシュミレーションができます
これは、おまけです(笑)。
メモリー機能を、使わなくてもできます。
ローンの元金が3500万円。
金利は、2%(入力は、0.02とします)。
返済年数は、35年。
さて、毎月の返済額はいくらになるでしょう?
これは、以下の式を使います。
(元金÷2×金利×返済年数×1.1+元金)÷返済年数÷12
これに、与えられた数字を入れて、計算すると、毎月の返済額が、115,417円となります。
これは、近似値なのですが、誤差は最大でも10%以内とのことです。
上の式は、自動車ローンなどの、計算にも使えます。手軽に、返済額のだいたいの金額が分かるので、便利ですね。
以上、電卓の使い方についての、便利知識でした。
お役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
記事内容で、わかりにくところがあれば、この下の「コメント記入欄」よりお尋ねください。ご意見・ご感想も大歓迎です。お気軽にお寄せください。
また当ブログ管理人の好きな「のりもの」関係の記事は、トップページ最上段に目次ボタンがあります。よろしければ、そちらから他の記事もどうぞ!
この記事と関連の深いページはこちら
初めまして、楽しく拝見させて頂きました。次の式はどの様に操作すれば良いのかご指導下されば大変有難いのですが宜しくお願い致します。
(2+5+8)÷(3+4-2)= (5+3+4)×(2+8-5)=
(2+5+8)÷(3+4-2)×(5+3+4)×(2+8-5)=
以上です。
水野さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
まず最初の、「(2+5+8)÷(3+4-2)=」ですが、置数のできる電卓(カシオなど)であれば、
次のようにキーを順番に押せば計算できます。
2 + 5 + 8 M+ 3 + 4 – 2 = ÷ ÷ MR = 答え
置数のない場合は、先に後ろのカッコ内を計算してメモリーに入れ、
前のカッコ内を計算してからメモリー内の数字で割るのがいいと思います。
3 + 4 – 2 M+ 2 + 5 + 8 = ÷ MRC = 答え
次の「(5+3+4)×(2+8-5)=」は、以下となります。
5 + 3 + 4 M+ 2 + 8 – 5 = × MRC = 答え
最後の「(2+5+8)÷(3+4-2)×(5+3+4)×(2+8-5)=」ですが、
普通の電卓であれば、一度メモリーをクリアする動作が発生してしまい、
スムースに「一筆書き」ではできませんでした(T_T)/~~~
すいません。。。力不足でした。
もしこのような計算を頻繁に行われているんであれば、
カッコの入力できる電卓(アスカ計算式)や、関数電卓が便利だと思います。
あまりお役に立てませんでしたが、以上、よろしくお願いいたします。
↓の 時分 紹介に感銘をうけた 資格コレクターです。
m =m0+ (y2 /2R2・m02)
m:任意地点の縮尺係数、y:y座標値(km単位)、R:地球半径(6,370km)、m0:0.9999
m = 0.9999 + {32.982^2 /(2×6370^2×0.9999^2)} ≒ 0.999913
なんて、これまでの、単純計算の積み重ね簿記内電卓計算からいきなり、こんな問題にとりくみはじめたので、ここをおとずれたのですが(自習時は電卓使用するので)。
まさに、こういう計算式を電卓で一発で解くには?というものぐさ動機です。
結論は、やっぱり分母→メモリ→分子/メモリぐらいですね
余談ですが、関数電卓以外にも、こういう計算にうってつけの電卓と計算方法があります。
「逆ポーランド技法」という計算方法(電卓もあるそうです)で、たとえば「3+4」は「3 4 +」と打ち込みます。すごく違和感がありそうですが、実はこれ、「3 に 4 を ”たす”」という音読をそのまま打ち込めばいいだけで、日本人向けとすらいえる計算方法です。これだと、件の「かっこ付計算」も「(3+4)*(2+5)」も「3 4 + 2 5 + *」 つまり「 最初のかっこ内をたす→2つめのかっこをたす→最後にかける」と簡単にできます。文系なのでさわりだけの知識ですが。
こんにちは。
松坂大輔マクラーレンさんも資格コレクターなんですね。実は私もコレクターで、いろいろな資格を20以上は持っています。
私の持っている資格の中で、試験時に電卓が活躍したものはわずかです。公害防止管理者の大気一種や振動の分野では、積分方程式や指数関数を使って解く問題が出るのですが、これらは電卓での計算を飛び越えて、数式での解を求められるものが多かったと記憶しています。
実際に計算が必要になった時の運用にあたっては、一度エクセルでマクロを組んでしまえば電卓の出番もなく、電卓スキルもどんどんと錆びついている感じがします。
>結論は、やっぱり分母→メモリ→分子/メモリぐらいですね
→私の今の愛用電卓は、カシオのSTUDY CALというもので、分数機能に優れるものです。「逆数」や「約分」などのキーも装備されているし、少数を分数に変換するキーなどもあります。ま、あんまり使うことは無いのですが^^;
>「逆ポーランド技法」という計算方法
→これは始めて知りました。いやー、面白い考え方ですね。
今は、スマホに向かって「3足す4は?」と問いかければ、「答えは7です」とすぐに答えてくれるようになりました。恐るべしAIの進化!ですね。
電卓が「過去の遺物」化してしまうのは寂しいですね。そういう私もソロバンは昔から使ってないのですが^^;
いろいろと為になるコメントをいただき、ありがとうございました。
こんばんは、このようなページがあるとは‥ 読んでみると9940を入れて60進法の修正ですね、さすがです。電卓の写真が載っていますが、これはシャープでしょうか。消費税の計算で1.08Xでやっていますが、これは余り良くないですね。上の左の水色のキーを使いましょう。確度は100%ではありません、多分税込のボタンを押すとレートと出ますから8を入れ、更に税込ボタンを押すと=が出てメモリ終了です。計算して最後に税込ボタンを押せば税込みの金額が出るはずです。レートを入れ直すまでは、消えませんから安心です。
後換算レートのキーがある場合は、これも第二のメモリーとして使えますから除算などの数字を入れておいて、最後に押せば便利に使えそうです。
リキマルさん、こんにちは。
写真の電卓のメーカーは、忘れてしまいました。。。
この電卓には、【税込】ボタンがついているので、おっしゃる通りの手順となるのだと思います。
どの電卓でもできることは同じなんですが、メーカーや機種により、その手順については微妙に変わってくるので、記事を作る時にはいろいろと悩みました。
個人的には、カシオの電卓が、慣れていて一番使いやすいです。愛用品は、分数の計算ができるボタンも付いてます。
最近は、スマホの電卓を使うことが多く、すこし寂しいような気分です。
電卓スキルをあげたくて日商簿記2級を受験したのですが、2級程度では電卓スキルもスピードも全然要求されなくて、実際、通常の四則演算以外で使用したのは、定数計算だけでした。
ただし、工業簿記は『単価*数量』の計算がデフォルトなので、定数計算は有効レベルをこえて、必須レベルではありました。
で、問題のメモリ機能、簿記2級関連書籍では、定数計算よりも、これをまず習得するのが必須とどこでもうたわれていますが、結局一切つかいませんでした。つかえなくもないのですが、メモリ内のスタックされた数値が確認できないことで、どうしても精度に不安がでてしまうのです。
最初にもどって電卓スキルをあげたくて、受験したようなものなので、どこかで、そんな機会はないかなと思っているところです。
今度、測量士補試験を受験するのですが、電卓は持込不可です。しかし、シロウトでも想像できるように、ここでは角度つまり60進数の計算がでてきます。で、このページを発見したのですが、「00」をはさんで時と分を分離するアイディアはすばらしいですね、なんでおもいつかなかったんだろう、or、誰も紹介してこなかったんだろう、というコロンブスの卵TIPSです。
少々質問ですが、「0」ではなくて「00」をはさむのは理由があるのですか?視認性と「00」キーの活用ですか?あと、すごく細かいですが、 14002【4】 は 7+8 = 5 なので訂正お願いします。
すさまじく印象深いアイディアだったので、1の誤差にもなにかギミックがあるのかと、うたがってしまいました。
松坂大輔マクラーレンさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
日商簿記というと、すごく電卓テクニックが要求されそうな感じがするのですが、それほどでもないんですね。
>少々質問ですが、「0」ではなくて「00」をはさむのは理由があるのですか?
→はい、これは9940という定数に対して、「00」でないと正しい計算ができません。
この計算方法では時間を「万」の桁に、分を「十」の桁に入れて、別々に計算しています。最後に9940を足す(もしくは引く)ということは、10000を足して60を引いているということなんですね。ということは、分のところの二桁の和が60を越える場合に、万のところの桁をひとつ上げて、分のところの数値から60を引いているわけです。
>14002【4】 は 7+8 = 5 なので訂正お願いします。
→うわー、まちがってました。ご指摘いただきありがとうございます。
早速訂正しておきました。