お伊勢まいりは、江戸の昔から変わらぬ、日本人の憧れの旅です。
同じおまいりするならば、神様に失礼のないように、礼儀作法をわきまえて
参拝したいものです。
私は伊勢神宮には、これまで10回以上行ってるのですが、
初めの頃は、バイクツーリングの目的地として、
バイク仲間と一緒に行ってました。
その頃は、どのような出で立ちで行ってたかと言うと、
革ジャン、革パン、ライディングブーツで、腰には
キーチェーンをジャラジャラぶらさげて(一一”)
さらに、頭はリーゼントで(単にヘルメットで押し潰されて
いただけですが)、全身からオイルと、排気ガスの臭いを
漂わせながら・・・
これで参拝してると、かなりヒンシュクものでした(;_;)/~~~
「これではいかん!」と心を入れ替えて、最近では、ちゃんとした格好で、
車に乗って、正しい参拝方法で、お伊勢まいりを楽しんでいます。
私は更生できたのですが、伊勢神宮の人気が上昇するにつけて、
過去の私よりさらに、「えっ?!」って感じの人が、
増えてきているように思います。
ということで、
伊勢神宮の正しい参拝方法について
少しでも多くの人に知ってもらいたいと思い、ネットでみなさんが疑問に
感じていることを、徹底的にリサーチし、まとめてみました。
それでは、正しい参拝方法を披露させてもらいます!
どのような服装で行くのがいいですか?
決まりはありませんが、ラフすぎる服装は控えます。
神様への参拝が目的ですので、それなりに落ち着いた
服装であることが望まれます。
女性の場合は、肌の露出度が高いものも避けましょう。
もし、神楽殿でのご祈祷を申し込むのであれば、
スーツなどの正装で参加します。
帽子を被ることは問題ありませんが、ご神前では脱ぐのがマナー
となっています。
靴については注意が必要です。
伊勢神宮内は広く、歩く参道は、ほとんどが玉砂利です。
かかとの高いヒールや、サンダルは避けたほうが賢明です。
参拝する順番は、外宮から?内宮から?
外宮から先に参拝します。
伊勢神宮の古来からの習わしで、様々な行事に関しても
「外宮先祭」と言われ、外宮から先に行われています。
さらに、時間が許すならば、二見輿玉神社に最初に行きます。
これは、神宮に赴く前に禊(みそぎ)をする、という意味での
参拝となります。
参拝前に、気を付けなくてはならないことはありますか?
禊(みそぎ)をするという意味で、
手水舎(てみずしゃ)で両手を洗い、口をすすぎます。
手水を行う順序は、次のようになります。
- 右手で柄杓(ひしゃく)を持って水をすくう
- 左手にかけて清める
- 柄杓を持ち替え、右手を清める
- もう一度右手に持ち替え、左手に水を受け、口をすすぐ
- 口をすすいだら、再度左手を清める
- 残った水は柄杓を立てて、柄を洗い流す
注意する点は、絶対に柄杓に直接口を付けないことです。
これだけは、厳守しましょう。
拝礼の作法はどうするのですか?
二拝・二拍手・(おまいり)・一拝です。
次のような順番で行います。
- ご神前に向かって背筋を伸ばして立つ
- 背筋を伸ばしたまま、90度に腰を折って二拝する
- 両手を胸の高さで合わせ、二拍手する
- おまいりをする
- 最後にもう一度、腰を折って一拝する
拝礼の前にお賽銭をする時は、お金を投げるのではなく、
丁寧に滑り込ませる感じで、静かに入れるのが礼に適っています。
元気よく投げ入れるのは、神様に不敬な行為とされています。
お辞儀の仕方に決まりはありますか?
お辞儀には、拝(はい)と、揖(ゆう)の2種類があります。
拝は、腰を90度に折る、丁寧で正式なお辞儀のことです。
ご神前で拝礼をする時には拝で、お辞儀をします。
揖は、腰を15度から45度の角度に折る、軽いお辞儀です。
鳥居をくぐる前には揖で、お辞儀をしましょう。
参道の歩き方は?順路はありますか?
外宮は左側通行、内宮は右側通行です。
両者に違いがあるのは、参拝前に手を清めるための
手水舎の位置の違いと言われています。
大事なことは、参道の中央を歩かないことです。
中央部分は、正中と呼ばれ、神様の通り道となっているからです。
参拝に順番や順路はありませんが、外宮も内宮も、
正宮(しょうぐう)から参拝します。
そもそも、どんな神様が祀られているのですか?
外宮には、豊受大御神(トヨウケオオミカミ)が、
内宮には、天照大御神(アマテラスオオミカミ)が、祀られています。
どちらの神様も、私たちに様々な恵みを与えてくださる女神様です。
「昔、豊受大御神が、丹後国で水浴びをしていると、
誰かに羽衣を隠されて、天に帰れなくなりました。
困った豊受大御神は、老夫婦の家に身を寄せます。
その後、我が国に、衣食住や農業・漁業に
豊かな恵みを与えてくださいました。」
うーん、きっかけは、助平なオヤジが天女の
衣服を隠したことだったのか(@_@;)
何を祈念するのがいいのですか?
外宮、内宮の両正宮では、神様に感謝の気持ちを伝えます。
おまいりでは、御利益や私欲祈願をしてしまいがちですが、
この二つの正宮では、日ごろお守りいただいていることに
感謝の気持ちを伝えます。
お願い事に関しては、正宮の周りにある別宮の神様に伝える
ことができます。
上記以外に、注意することはありますか?
写真撮影禁止の場所があります。
神聖度が高い場所では、写真撮影禁止になっています。
看板があるので、すぐにわかります。
あと、知っておくと、お伊勢参りが楽しくなる豆知識があります。
- 朝5時から参拝できる
早い時間の参拝は、とても清々しく、おすすめです。 - おみくじがない
伊勢神宮を参拝すること自体が大吉と考えてられているからです。 - 式年遷宮の建材の檜(ひのき)は、宮域で栽培されている
自給自足が原則で、お供えの食材や土器も宮域で作られています。 - ニワトリがたくさんいる
ニワトリは、神の使いとされており、宮域で放し飼いにされています。 - 結婚式は挙げることができない
神前形式の結婚式であっても、伊勢神宮では挙げることができません。
4項のニワトリには、突然の出現に驚かされますよ(^◇^)
くれぐれも、虐めないようにね!
まとめ
上記は、「ビシッ!と参拝したい」人に、ご満足いただけるように、
古式に則った参拝方法を紹介させていただきました。
実際には、作法に捉われすぎることなく、常識の範囲内で
おまいりができれば、それでいいと思います。
作法は、義務ではなく心掛けです。
おまいりするための作法に、ストレスを感じてしまうようでは、
何のためのお伊勢まいりか、分からないですもんね。
参拝方法の本質が理解できたなら、あとはおおらかな
気持ちで、義務感にとらわれず気軽に、お伊勢まいりを
楽しまれてください。
伊勢神宮への、日帰り観光については、こちらの記事をどうぞ。
お役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
記事内容で、わかりにくところがあれば、この下の「コメント記入欄」よりお尋ねください。ご意見・ご感想も大歓迎です。お気軽にお寄せください。
また当ブログ管理人の好きな「のりもの」関係の記事は、トップページ最上段に目次ボタンがあります。よろしければ、そちらから他の記事もどうぞ!
この記事と関連の深いページはこちら
こんにちは、読み完ったら参拝した気持ちになりました。
私も片手位は有りますが、初回かその次当りか、何十年も前失敗した覚えがあります。当時五十鈴川で手を洗って参拝しましたが、行きか/帰りか不明、宇治橋(五十鈴橋?)の真ん中の高い所を歩いてしまったんですね。「誰も注意してくれなかった」いまだに忘れません。五十鈴川にいっぱい入っていた、白いお金もほしかった、当時は! 後には分かりましたヨ、目的により使えないお金であることが。
現在は、鳥居に入る前と帰りは出た後、「ゆう」はしています。混んでいて危険が無い限りは、神の国の氏子ですから 鎮守様でも同様ですね
リキマルさん、こんにちは。
本記事への初コメントをいただき、ありがとうございます。
お伊勢さんは、昔から日本人にとって特別なところではないでしょうか。
神様に対して持つ敬虔な気持ちと、誰もが好きな観光の楽しみとを、セットで満足できるスペシャルな旅だと思います。
リキマルさんも、片手ほどの回数を楽しまれたとのこと。いいですね!
今年は、伊勢サミットもあります。
万世一系、神の国の良き文化を、うまく世界に紹介して欲しいと望んでます。
今回も冷静なコメントでした^^