車やバイクの、メンテ好きの方、こんにちは!
私たちのように、メンテ好きな者にとって、一つの壁となっている
ブレーキオイル(ブレーキフルード)の交換。
ブレーキは安全に直結する機能システムなので、
失敗した時のリスクは大きいので、怖いですよね。
ここが、DIYとしての「ブレーキオイル交換」の壁を高くしています。
ここでは、
DIYで、ブレーキオイルを交換する方法について
重要なポイントを整理してお伝えしています。
基本を理解して、正しく作業すれば、決して難しくはありません。
実は、人に任せるよりも、自分でやったほうが、安心だったりします。
車を中心に記事を作っていますが、バイクも基本的に同じ要領で、できます。
でも、少しでも心に不安があったり、ツールに不足があるような場合は、
絶体に見切り発車で、DIYしないで下さいね。
重要ポイントは、ピンクの噴き出しで書き出していますので、
その部分は特にチェックをお願いします。
では、レクチャースタートです。
STEP 0 準備するもの
一人で行うには、ボトル内に負圧をかけることができ、ブレーキオイルを
吸い出せる構造の、ワンマンブリーダーが必要です。
ブレーキブリーダーボトルで行う際は、ブレーキを踏む助手が必要になりますが、
基本的な作業は同じです。
あとは、リザーバタンクへの補給用に、洗瓶があれば便利です。
次に、ブレーキオイルです。こんなに、たくさんは要りませんが(^▽^;)
必ず、お持ちの車に使われているのと、同じDOT規格のものを
準備します。
特に、DOT4とDOT5は絶対に混ぜたらダメ!
スパナ類です。ボックスがあると、柔らかいブリーダバルブを舐めません。
国産車は、8mmか10mmで事足りるのですが、
輸入車では、9mmや11mmが普通にあるので、注意が必要です。
写真の一番左の、フレアレンチが使いやすくていいです。
STEP 1 ブレーキオイル交換作業
手順は、以下です。
作業の流れとしては単純で、「下から出して、上から入れる」だけです。
1. リザーバタンクから、一番離れているホイールを外す
車をジャッキアップして、リザーバタンクから、
一番離れているホイールを外します。
それは、一日に一か所だけの、ブレーキオイルを交換する
ことです。
このことにより、
- 集中力がとぎれない
- 万一ここで失敗しても、他の3か所はブレーキが効く
- 肉体労働が減る(ジャッキアップとホイールの脱着)
交換作業をDIYで行う際は、効率や工数を気にすることはないので、
安全第一が一番です。
異常がないことを確認しながら、少しずつ作業していきましょう。
順番は、リザーバタンクから遠い順で
2. ブレーキオイルを計量する
所定の総ブレーキオイル量の1/4を目安に、準備します。
あなたの愛車の、ブレーキオイルの総量が、600mlとすれば、
1キャリパーあたり、150mlを準備することになります。
リザーバタンクから遠いキャリパーは、多めがよいでしょう。
3. ブリーダバルブにホースを接続して、負圧を掛ける
写真の注射器の形状をしたものが、ポンプになっています。
これを、シュコシュコと動かして、ボトル内の空気を抜いてゆきます。
助手がいる時は、ブレーキペダルを踏んでもらいます。
バイクの場合は、一人二役でパッチリできますよ♪
もし、ホースとブリーダーバルブとの間で、エアを吸うようであれば、
ここをタイラップで縛ります。
4. ブリーダバルブを緩めて、ブレーキオイルを抜き取る
ブレーキオイルは、逆流防止のため常にボトルに負圧をかけ、
少しずつ抜き取ります。
少し抜けたところで、一旦ブリーダバルブを締めます。
5. リザーバタンクに、ブレーキオイルをつぎ足す
液面が下がった分だけ、すぐにつぎ足します。
写真の洗瓶は、計量もできて、作業もしやすいのでおすすめです。
ブレーキオイルは、塗装面や金属表面を腐食させますので、
こぼさないようにしましょう。
ミニマムラインより液面を下げない
6. ブリーダバルブ内に残ったブレーキオイルを除去する
規定量のブレーキオイルを入れ替えたら、ブリーダバルブをしっかり締め、
内部に残留しているブレーキオイルを、パーツクリーナーで
吹き飛ばします。
写真のように、パーツクリーナーのエクステンションチューブを
ブリーダバルブ内に突っ込んで、ブシュー!とひと吹きします。
これをやっておくと、ブリーダバルブ内が錆びることはありません。
7. リザーバタンクの確認
マックスラインまでブレーキオイルが入っていることを確認して
キャップを締めます。
以上で、一つのキャリパーのブレーキオイル交換が完了です。
この作業を、残りの3か所のキャリパーに対して繰り返します。
この写真は、抜いたブレーキオイルと一緒に出てきた、サビやスラッジです。
汚れていないようでも、交換作業が必要なことが分かります。
ブレーキオイルの交換時期に関しては、別記事で書いてますので、
よければ、ご覧になってください。
まとめ
最後に、重要なチェックポイントを整理します。
- 十分に下調べをして、ツール類を準備する
- 作業は、少しずつ日を変えて行う
- ブレーキフルードは、必ず同一規格品を使う
- キャリパー内に、絶対にエアを入れない
- リザーバータンクを、空にしない
- ブレーキオイルをこぼさない
- ブリーダバルブ内に、ブレーキオイルを残さない
以上を、常に意識して作業してくださいね。
それでは楽しくDIYを!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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この記事と関連の深いページはこちら
オートバイのブレーキオイル交換ですが、リザーブタンク内の分だけ取替えだけでは、まずいですか?
山岸茂さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
ブレーキオイルですが、最も劣化する部分は、
高温にさらされながら摺動する、ブレーキキャリパー内なんです。
また、ブレーキオイルはエンジンオイルのように、循環をしないため、
リザーバータンク内だけを交換しても、キャリパーまで到達してくれません。
よって、やはりキャリパー内のブレーキオイルを抜いて交換しないと、
意味がないということになります。
オートバイの場合は、車に較べて作業はかなり楽ですので、
一度やってみると、すぐにスキルは身に付くと思います。
自転車のディスクブレーキも、バイクと同じ要領でブレーキオイルの交換ができます。
これは別に記事にしていますので、雰囲気だけでもご覧になってください。
ブレーキオイルの交換方法!自転車はどうする?
以上、ご参考になれば幸いです。
ブレーキ液交換は何度も経験ありますが、(エンジンを掛けて)全て家内に手伝ってもらってです。「踏んで(ブレーダボルト開)・(閉め)離して、踏んで・・」と声掛けてです。
が 家内手伝えなくなったので・・ワンマンブリーダーを買う予定です。
ワンマンブリーダーは未経験です。 負圧のみで抜けますか?。1人で出来ますか? ペダル踏んでやらんでOKですか?マスターシリンダのカップゴムのわずかな隙間から 流れるんでしょうか?
井上さん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
ご質問の件ですが、ワンマンブリーダーはその名の通りひとりでできます。
ただし、助手に応援してもらう場合に比べて、かなり時間はかかります。
井上さんのおっしゃる通りで、すべてのブレーキラインに負圧をかけて、
吸い出す形になりますので、少しずつしか抜けてきません。
しかし、エアを噛むことなく確実に作業はできます。
記事にも書きましたが、ひとりで4輪すべてのキャリパーからブレーキフルードを
抜くのは大変です。1日かかりになると思います。
この労力を厭わないのであれば、ワンマンブリーダーでも確実に交換できます。
以上、ご参考になれば幸いです。
ありがとうございます。で、それとですが、吸い出しながらペダルをそーっと踏んでやったら早く抜けないもんでしょうか?ワンウェイバルブが有るのでペダルを離す時の逆流は無いと思います。それと私の車はRrがドラム式です。これだとホイールシリンダ内のカップリップが内向きなので(マスタシリンダと同じ向き)ブレーキライン内が負圧側になると・・・ここからエアを吸わないか心配です。(マスタシリンダは両方側とも液なので心配は無いかと)。4輪ディスク車でないと無理でしょうか? キャリパのピストンは「四角形断面の固いOリング」なので安心です。
井上さん、こんにちは。
ブリーダー側にワンウェイバルブがある場合ですが、
これはフルードの逆流を止めてくれる程度のもので、
フルードよりはるかに混入しやすいエアまで防ぎきれるものではないと思います。
ブレーキフルードの交換時は、ブレーキラインには
常にマスタシリンダー側から圧力をかけるか、
あるいはブリーダー側から負圧をかけておくことが必須です。
すなわち、中から外へと押し出す方向の圧力が必要です。
ブリーダーバルブが緩んだままの状態でペダルを踏んだり戻したりすると、
一方通行であるべき圧力の方向が乱れ、ワンウィイバルブがあっても、
ブリーダーバルブとホースの接合部などからエアを吸う可能性が生まれてきます。
命を預かるパーツだけに、わずかでもリスクも背負う方法は、
避けておくに如くはありません。
ドラムブレーキのホイールシリンダーも同様で、
負圧をかけることにより本来とは違う動き(ブレーキシューを引っ張る)が
発生してしまいます。
ホイールシリンダーのラバーシールやダストカバーは、
キャリパーブレーキの四角断面のピストンシールに較べて、相当デリケートなものなので、
これも負圧式のワンマンブリーダーの使用は、安全のために避けておかれたほうがいいかと思います。
ブレーキに関しては、不安があればやらない、
ということが最良の選択であると考えています。
ご参考にしていただき、くれぐれも安全優先で作業されてくださいね。
こんにちは、素晴らしいぺーじがあるじゃないですか。一人でも出来るとは‥
むかし息子と一緒に交換したことはあるのですが、最近は車屋さんにまかせています。沸点の測定装置もないし‥。
DOT5は一般的にレーシングカー用で、最初から入っている車は多分ないと思います。万一水分が入った場合、液に溶け込まないので、非常に危険です。
昔自分で交換したのを、思い出しながら書いてみます。(評価して下さいね)
①タンクから遠い系統から、特に気にしなかったですが、後輪からガレージジャッキで上げ
インパクトで2輪外しました。(ここで少し下げれば良いのですが、微妙な下げに自信がない方は困ります、あ~人が乗るのでグラつかない様、馬などかえば良いですね)
②タンク内の液をスポイトで全て吸って、新品を入れます。
③ブリーダバルブのネジに適度のビニールチューブを差し込み、片側はペットボトルへ入れ準備します。
④ここからコンビネーションが大事です。乗っている人に、ブレーキをポンピングした後そのままずっと踏み込んでもらいます。
⑤バルブのネジを緩めると、勢いよく液がでます。止まりそうになったら素早くバルブを締めます。④~⑤を5回繰り返します。(回数は自信ありません)
⑥タンクに液を補充して、反対側のブレーキを同様に行います。チューブを外し軽く拭き取ります。(かげさんのようにやればベストですが、目に入らないように注意しましょう)
⑦タイヤを取付インパクトで、5~6打点締めつけます。(下ろしてから、クロスレンチでしっかりトルクをかけましょう。トルクレンチならベスト)
⑧同様に前輪を行いましょう。全部終わったらブレーキを数回踏み込み、異常をチェックし
タンクのレベルをチェックしましょう。(踏み代チェックでふわふわ感はいけません)
リキマルさん、こんにちは。
ブレーキオイルの交換は、助手と2人がベストですが、ひとりでもできるようにしておくと、思い立った時にすぐに出来るし、確実性も増すので、悪くはないです。
手間と時間がかかるのが、難点ですけどね。。。
リキマルさんの手順で概ねいいかと思いますが、少し注意が必要な部分もあります。
まず②ですが、特にスポイトで抜き取る必要はないかと。どうぜ全部入れ替えるわけですし、リザーバータンクを空にすることは、極力避けたほうがいいです。
次に➄ですが、5回も繰り返すと、リザーバータンクは完全に空になるのではないでしょうか?
ブレーキオイルの交換時に、最も注意をしなけらばならないポイントは、ブレーキラインにエアをかませないことです。
そのためには、リザーバータンクには、常にブレーキオイル面が見えている状態としておかなくてはなりません。②で、全部抜くのを避けるのもこの理由です。
④の作業を2回ほどした時点で、こまめにリザーバータンクにブレーキフルードを補充することをおすすめいたします。マスターシリンダーまでエアが行ってしまうと、後のエア抜きが、メチャクチャ面倒です。
それと、ホイールナット(ボルト)は、緩める時はインパクトを使っても問題ありませんが、締める時はできれば避けたほうが無難です。
指でナットをかけると、異物噛み込みなどの異常にも気が付きますし、ナットとホイールのテーパーを丁寧に合わせることもできます。
そこから、各ナットを少しずつ締めていき、最後は対角にトルクレンチ締め、というのがベストだと思います。
ご参考になれば幸いです。
こんばんは、細かくチェックして頂いてありがとうございます。昔やった思い出ですので、定かでないかもしれません。今はこの関係は車屋さん任せです。
少し理由付けをさせて下さい。(あくまでも、私の拘りです。)
A.最初にリザーブタンクのフルード交換ですが、古いのと混ぜながらやりたくなかったからです。マスターシリンダーはかなり下にありますし、踏み込まなければ大丈夫です。
B.5回繰り返しですが、もう少し詳しく書くと一番遠い所で5回、反対側は4回で良いと思います。でフロントは、3回で大丈夫です。もし古い液を入れてあるなら、8回は必要と思います。(混ざりながらになってしまいますが)
C.インパクトでのタイヤ取付ですが、詳しく書くと一番下のナットから入れます。トリガーを軽く引き、トルクを下げ尚且つ回転を下げ、5~6回打ったのを数えられるように使います。(後、十字で締めてますが、本当はトルクレンチがない。ガタがない程度にかるくしまっているだけです。(したガワのいっぱつめは、てでいれることもありますが)うわかんじへんかんしなくなった。D.クロスレンチのほんじめですが、スターじめ、にかいまわし(じゅっかいしめる)まんいち、さいごのナットがまわったら、さらに、にかい、まわします。よみづらくて、ごめんなさい。リセットしたくないし
リキマルさん、こんにちは。
こちらこそ、生意気を言ってしまってすいませんでした。
リザーバータンクにしても、ブレーキペダルのワンストローク排出量(マスターシリンダーのピストンキャパ)にしろ、クルマによって固有の量がありますので、現物に即したやり方でメンテしていくのが、一番正しい方法ですよね。
リキマルさんのことですから、そのあたりの基本はすべて押さえられていたと思います。
タイヤ取り付け時の、インパクトレンチや締め付けトルクの件も同様で、説明していただいてよくわかりました。
さすがに、細やかな配慮をされているんですね。脱帽です。
漢字変換していない文章も、なかなか面白いものですね^^
機械と言うものは、時として思うようには動かない。それをなんとか、かんとか、苦労しながら調子を保っていくところに、メンテナンスの妙もあるということですね。
コメントを、楽しませていただきました(^o^)/
いつも、ありがとうございます。